3 ページ3
.
すずは真面目で品行方正な優等生、と見せかけてわたしとどこか似ている所がある。
たとえば煽り気質な所とか？
まあそうじゃなきゃわたしが真面目な人と仲良く出来るわけないし？
す「その場面見たかったなぁ。」
ひとしきり笑ったあと笑いすぎて溢れた涙が流れ落ちる前に目じりを拭うすず。
『ほんとに笑い事じゃないよ！あのブス共ぶち殺|してやろうかと思ったけどとりあえず煽っておいた！』
思い出しただけでもイライラする。
これだから短気って言われるのか？知らんけど。
今にも思い出し笑いしそうなすずにいつまで笑ってんの！と肩をゆすればごめんってぇと半笑いのまま手を合わせるすず。
っていうかゆうさん遅くない？と聞かれそう言えば今日はゆうさんのことまだ見てないなあとぼんやりと考える。
チャイムがなるギリギリにセーフ！と駆け込んできたゆうさんの手には双眼鏡と高性能なカメラ。
『おはようゆうさん！今日は何してたの？』
少し離れた席のゆうさんに大声で問いかければAおはよう！今日は朝からバードウォッチングしてきたよ！と満面の笑みを浮かべるゆうさんは今日も顔だけはかわいい。
可愛い顔して頭のネジが半分くらい緩んでるのか？と言うくらいに頭のおかしいゆうさん。
なんて言ったって大好きな人のためなら平気で留年する女だ、頭がおかしくないわけが無い。
まあそんなぶっ飛んだゆうさんのことが私は好きなんだけど。
類友という言葉を考えた人は天才なのではないか？と言うくらいに私たち3人は類友という言葉が良く似合う。
授業が始まればそれぞれが全然別なことをしているのも面白い。
なんだかんだ言いながらもしっかり真面目にノートをとるすず。
同じ教室内にもかかわらず教室の端と端、対角線上の席の男子生徒を双眼鏡でガン見するゆうさん。
わたしは今日は午前中は暇だなあ。
なんて湧くんと同じクラスの仲良しな先輩から無理やり奪い取った時間割表を眺めて彼のクラスの体育の授業がいつなのかを確認する。
今日の体育は5時間目だ。
お昼過ぎまでやることがなくなってしまったわたしは授業なんて聞く気もサラサラある訳もなくぐだりと机に伏せる。
カリカリと黒板をなぞる音を子守唄代わりにうとうとしてふと気づけばあっという間に授業は終了しておりあっという間にお昼まで時間がとんでいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 832人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「少年忍者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふーか - めっちゃかっこいい！湧くんしんどい！！可愛いわんこ黒ちゃんもいいけどSの黒ちゃんも最高です！ほんとに、キュンキュンします！更新待ってます！！！！ (2021年6月2日 22時) (
レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
あーり - トキメキすぎてやばいです！早く続きが楽しみです！ (2021年4月28日 17時) (レス) id: 085671985e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫苑 | 作成日時：2021年4月26日 1時
