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静かな廊下を全力で駆け抜けて保健室の扉をガラリとひらく。
わ「うわっ！Aちゃんかどうしたの？」
体調悪い？ってかここ保健室なんだからそんな勢いよくあけない、と笑いながら私の顔を覗き込む。
顔が近い……
ドキリとときめくが今はそれどころではない、湧くんの足を見れば膝に大きな擦り傷がありそこからダラダラと血が流れ出している。
見ているだけでも叫びたくなるほど痛そうなのに平然としている湧くんの痛覚はどうなっているんだろう、と見当違いなことを考えながら体調悪い訳じゃないです！湧くん怪我してたの見えたから心配でつい！と言えば恥ずかしいんだから見てんなよぉと頭をぐしゃぐしゃとかき乱される。
もう！恥ずかしいとか言ってる場合じゃないですよ！とドキドキで爆発しそうになりながら頭をかき混ぜる湧くんの手を何とかつかみそのまま近くの椅子に座らせる。
ほんとにずるい、わたしが心臓発作で死ぬところだったじゃん。
一応洗ったらしい傷口は今も尚ダラダラと血を垂れ流していて本当に痛々しい。
絆創膏じゃとても覆うのが不可能なので大きめのガーゼと消毒液、傷口を拭くためのガーゼも少し多めに用意して湧くんの足元に膝を着く。
わ「まってまじ？消毒は別にいらないんじゃないかな？」
なんて子供みたいなことをいう湧くんは可愛くてつい消毒やめましょう！と言いたいところだがこればかりはひけない。
『ダメですよ！バイ菌入ったらどうするんですかやりますよ！』
湧くんの前では乙女になるが本来はどちらかと言えばわたしはSよりの女だ、いやいやと消毒を怖がる湧くんが可愛くてつい意地悪したくなってしまう。
躊躇なくシュッと消毒液を傷口に吹きかければ痛ってぇー！と湧くんが呻く。
わ「Aちゃんもっと優しくしてくんね？」
なんて少しうるうるした涙目で覗き込んでくる湧くんは本当にずるいと思う、なんて考えながら心を鬼にして消毒を済ませ優しくガーゼを当てる。
『終わりましたよ、湧くん痛いの我慢出来て偉かったですねぇ〜！』
なんて普段強気な湧くんが弱っているのが可愛すぎてついつい煽ってしまう。いや、からかってしまう。
途端に湧くんがムスッとして俺そんなガキじゃねぇんだけど？と反論してくるがそれすらも可愛い。
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ふーか - めっちゃかっこいい！湧くんしんどい！！可愛いわんこ黒ちゃんもいいけどSの黒ちゃんも最高です！ほんとに、キュンキュンします！更新待ってます！！！！ (2021年6月2日 22時) (
レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
あーり - トキメキすぎてやばいです！早く続きが楽しみです！ (2021年4月28日 17時) (レス) id: 085671985e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年4月26日 1時
