43話：大人2人 ページ44
男主side
レイの口元はわずかだが微笑みを浮かべていた。
目元は確かに動かずとも、口元が動くだけで表情とはだいぶ印象が変わるらしい。俺もアイザックも思わず凝視する。
レ｢……どう？｣
ﾊｯ
ザ｢…目が死んでる。｣
『けどまぁ、悪くなかったぜ。』
これは本心だ。出会った時の表情豊かなレイに、少しだけ近かったような気がした。
ザ｢ﾊｧ…つーか、早く行ってこいよ。もう結構コイツこん中に入ってんだからよ。｣
ちらりとこちらを見て言っているが、長い間水に浸かってる俺を気遣ってんのか？
『オマエ…人を気遣うことも一応出来るんだな。』
ザ｢うるせーな｣
レ｢…その人の言う通りだね。行ってくる｣
地につけていた膝を軽くはたき立ち上がり、早速行動するらしい。
『おい、レイ。ちょっと待て』
レ｢？なに｣
『…そこでボーッと暇してるやつ連れて行けよ。いつ、殺人鬼に出くわすかわかんねーし、危ねーから』
ザ｢あ？俺か？｣
アイザックも一応協力関係だから働いてもらわねーとな
『多少凶暴でもボディーガードにはなるだろ。』
レイは少し考えこんでいる。
レ｢…いい、大丈夫。
どちらにせよ、あの中にはこの人じゃ大きくて入れないもの。｣
ザ｢あ？！役立たずって言いてぇのか？ころすぞ！｣
レ｢うん。
お願い。絶対私のこと、殺してね。
…神様がおっしゃっていたの、自分で死ぬのはダメだって。｣
そう言い、レイは静かに来た道を戻っていった。
ーーー
ザ｢神様ぁ？何だアイツ…｣
『さぁな、レイには信じてるモンでもあるんじゃねーの。』
ザ｢…ﾌﾝ、｣
アイザックは近くの壁に寄りかかり、そのまま座りこんだ。
……コイツ、俺が冷てえ水の中に入って凍えてるってのに呑気に休憩しやがって。
水でもかけてやろうか。と思い、手で水鉄砲の形をつくる。
【小さい頃、こうやって水で遊ぶのが好きだった】
ﾊｯ、ーー記憶無いのに何言ってんだか。少し記憶がおかしいみたいだな。
ﾊﾟｼｭｯ
ザ｢ぅわ！つめた、何すんだよ！濡れちまったじゃねーか！｣
次々に新しい水を飛ばし続けると、全部に反応が帰ってくるのでつい面白くなってしまう。
『オイオイ、殺人鬼が聞いて呆れるな。こんなものにも対抗できないんじゃ意味ねーだろ』
ザ｢ｯﾁ、、くそ！｣
とうとう我慢出来なくなったのか、アイザックも抵抗するように水を飛ばしてくる歪な形の水鉄砲に思わず吹き出した。
大人2人で何バカなことしてんだか。
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名無し(プロフ) - このような夢小説をずっと探してたのでとても出会えて嬉しいです！！更新は遅くてもいいので待っています。 (3月26日 2時) (
レス) @page49 id: 9f491c41ca (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 初コメ失礼します。文章の書き方と進め方がすごく好みですー！！殺戮の天使大好きなので幸せ、、、楽しみに更新を待ってます！！ (2023年1月3日 2時) (レス) @page33 id: 2841300d9b (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 初コメ失礼します！好きです！ (2022年4月28日 22時) (レス) @page26 id: ac45aa30d3 (このIDを非表示/違反報告)
空白 - 初コメ失礼します。すっごく楽しみにしてます。 (2022年4月2日 0時) (レス) @page25 id: e38918ab99 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - 初めまして！最近殺戮の天使を知り、アニメを一気見しまして、夢小説を検索していたところこちらにたどり着きました。大変だとは思いますが、執筆頑張ってください！応援しています！ (2021年4月16日 13時) (レス) id: eac0d1ea92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：坂内 | 作成日時：2020年8月11日 15時
