Valefor, Orobas 5 ページ22
「俺はベリアルのアーサーだ」
「知ってる」
「黙れ、A!仕方ねえからこの俺が可哀想なお前の望みは何でも叶えてやる。
地位でも敵味方両方の協力でも優れた使い魔でも!
ただしお前の身体を差し出せ、話はそれからだ!」
「…ダメですねこれは」
「あぁ、キクでさえそう思うんだ〜」
「なんでアーサーのこと、ベリアル様って言ってたの?フェリくん」
「ん?別に煽ってただけだよ〜」
ねー、俺達も呼び捨てで呼んで〜、と甘えてくる悪魔らしからぬ悪魔。小悪魔的、とでも言えばいいのか。
「おい!次キクだぞ!」
「結局やるんですか私も…。
お初にお目にかかります、ダンタリオンのキクと申します」
こちらもオハツではないけど。
「そうですねえ、私は学術専門です。心を操る事も可能ですが労力を使うのであまりしたくありません。じじいなので。ふむ、後は…まあ色々ありますが、それくらいですかね」
「省略しすぎだろ!」
「私は秘密主義なのですよ。情報開示は契約した相手にしかしたくありません」
さて、これで終わりましたが。とキクさんは私の方に向き直った。
「どちらがいいですか?(もう答え知っていますけど)」
「あの、私誰とも契約しませんから(もう知られてるんだろうなぁ)」
「ええぇ〜!せっかくAと仲良くなったのにぃ!
勿体ないよぉ〜」
「また会いに来るだけ来れば良いだろう」
「で、でも〜。俺達そんな位高くないから召喚されないと人間界これないし…」
「あ、」
じゃあ一緒に住むのはどう、と提案仕掛けたところにアーサーが耳打ちをしてきた。
「おい、下手な動きすんじゃねえよ。バレたら俺もお前の教会の奴らも全てが台無しだぞ」
「…っ」
「ん〜、じゃあちょっとザンネンだけど帰ろっかルート」
ほ、と安堵する私達。
「じゃあアーサー!
…''悪魔祓い''、頑張ってね?」
するとアーサーは顔色が変わり、フェリシアーノを引き留めた。
「…おい、どこで知った」
「えへへ、どこでしょ〜」
「大方ルートさんかその他の方でしょうね。アーサーさん、このまま彼らを帰すのは危険かと思われますが」
「…チッ。今日はここに泊まってけ」
「やったー!♪」
「すまない、A。煩くて」
「う、ううん。良いの、気にしないで。とりあえず皆でお茶して…話はそれからにしない?」
もう時計の針は午後3時を回っている。
「俺、バケットにハチミツかけたいなー!」
私は生まれて初めて、悪魔とのお茶会の用意をした。
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漆黒の堕天使 - ありがとうございますす流石にいちゃんかっこいいこれどうぞ(糸切りもち) (2016年7月23日 9時) (レス) id: 00da4d2b3b (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - 漆黒の堕天使さん» フランシス: やだなぁ〜、そんなに褒めても何も出ないぞ? まあ契約するくらいならお手軽もんだけどね〜。 あ、他の奴らとは契約すんなよ?お前はお兄さんの契約者なんだから、ね。 (2016年7月4日 16時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の堕天使 - ととさんお願いが聞いてくださりありがとうございますこれどうぞ(ハンバーガー)とこで兄ちゃんかっこいいよ契約したいよ (2016年6月27日 15時) (レス) id: 00da4d2b3b (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - にぽんさん» にぽんさんいつも本当に有難うございます…! 死にかけてるわけではないので大丈夫です!生きてます! 更新できなくなるのは一番嫌なので、またゆっくりペースを戻していきますね♪ にぽんさんもお体にはお気をつけて下さいね^^; (2016年3月3日 15時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
にぽん(プロフ) - だ、大丈夫ですか!?ととさんに迷惑かけっぱなしで、そして何も出来なくて申し訳ないですが、いつでもまってます!見捨てる理由なんてありません( *`ω´)って、なんかすいません!お大事にです (2016年3月3日 14時) (レス) id: 43b08bd5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hometotop/
作成日時:2016年2月9日 3時