１４．建前とか言い分とか ページ14
「ロヴィーノ久しぶりやんなあ。元気しとった？なあ、元気しとったー？」
「うるせえ、朝会ったばっかりだろハゲ！」
「親分ハゲてへんもん！」
ロヴィーノ君の肩を叩きながらへらっとした笑顔でちょこちょこと動き回る。本当にこの人がロヴィーノ君を支配していたのだろうか…？一方的に無視され続けているアントーニョさんを見つめながら思った。
それでも気にしてなさげに笑顔の耐えないその姿を見ていると何故だか元気が湧いてくる。よし、今度落ち込むような事があったらこの人に会いに行こう。
「な？な？男前やろ！かっこええやろ！」
ベルベルちゃんは相当この人を尊敬しているらしく、私にそう問うてきた。肝心のロヴィーノ君には敬う気持ちは微塵も無いみたいだけれども…。
「かっこいいっていうか、草食系って感じ？癒されそう。何かのマスコットにいそうだよね」
「そこがまたええやんかー！」
べしべしと私の背中を叩いてくるベルベルちゃん。正直痛い…。でも爽やかで人良さそうだし、話しやすそうと思うのは確かだ。初対面の私にも大分フレンドリーな感じで自己紹介されたし、打ち解けやすそうだ。
「アントーニョさんって、女子に人気ありそうですね！」
「うわあ、そんな事言われたん初めてやわ！放課後何か奢ったるでAちゃん！何でも言い、親分太っ腹やからな！」
「本当ですか！？」
自分で太っ腹と言って胸を張られても、この人なら怒りも何も湧いてこない。これがロヴィーノ君だったら蹴りを入れている所だろう。そもそも私にはアーサー君の方が人気がある、という事実に頷けなかったという事もあるけど。
そんな事を思っていると、同級生なんやし敬語外しても構わへんで？と声を掛けられた。でもベルベルちゃん達の親分、と言う事もあってかなかなか抜きづらい。ロヴィーノ君は確かに馴れ馴れしい言い方しているけど…。
すみません、このままで良いですかと返答するとまたへらりと笑って私の髪の毛をくしゃ、と撫でた。前髪が随分ぐしゃぐしゃになってしまった所でアントーニョさんはこう言ったのだ。
「何だか、また新しい子分が出来たみたいやわ」
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くるりん(?・ω・)(プロフ) - 薺さん» 貴重なご意見、ありがとうございます…！まず人種が違いますから、合併なんかも出来ないですし本当に愛し合っていないと結ばれないんじゃないかな、と考えると止まらなくて！拙い文章ですが、頑張らせて頂きます！ (2017年3月31日 12時) (
レス) id: 405f58ad2d (このIDを非表示/違反報告)
薺 - はじめまして！最後まで一気読みしちゃいました！ヒトとクニの切ない描写がなんかたまりません…！更新頑張ってください！ (2017年3月29日 20時) (レス) id: 8d03f80a9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるりん(✿・ω・) | 作成日時：2017年3月12日 0時
