Story35 ページ39
No side
「…んー、そろそろ静かになってるかなあ?」
鬼はそう呟くと、己が乗っていた幹からひょいっと飛び降り、地面に着地した。
「できればなるべく綺麗な状態で食べたかったんだけどねえ。仕方ないかぁ…」
__それにしても。
鬼は考える。妙な気配を放つ人間だったな、と。
声は大きく、話せば弱音ばかりだったで、お世辞にも風格や品があるとは言えない女だった。
が。
変な気配だった。
まるで、その少女自体が異質だと言うことを知らせるかのような。
「…うーん、どういう事なんだろう?
まあ、もう死んじゃったんだけど。」
少女が立っていた場所に、ゆっくり向かっていく鬼。
すると、進むにつれ鬼は段々と違和感を感じるようになってきた。
…なんだろう、何かがおかしい。
「……っ!」
その場所まで来てようやく、鬼はその違和感の正体に気が付いた。
_否、何故今まで気が付けなかったのか。
「…死んで、ないの?」
少女に向けて血鬼術を放った、そこには。
所々切れ傷で出血はしているものの、重傷とまでは行かない。
キラリ、と。
少女の手元に何か光るものが見えた。
「…っ!!」
刹那、少女が少しの間を切り詰めて攻撃してきた。
おかげで喉仏を少し斬られてしまう鬼。
…なんだろう、あれは。
クナイ…?
「なんで、今の時代にそんな物が、!」
ーーー
ー
『貰ったんだよ、さっきまで一緒にいた元忍の人から。遠慮したんだけど貰っておいて良かったよ、本当に。
じゃないと今、こうして立ってなかったからね』
目の前にいるショタ鬼くんに説明する私。酷いことされたのに私ってば凄く優しいと思う。((
先程、宇髄さんから貰ったこのクナイ。
貰っとけと差し出された際に、『いや、なんて物騒なもん持ち歩いてるんですか!!』と反論し、
「刀も大概だろ」と返されて、絶句したのは記憶に新しい。正論や……
結果から言って、このクナイは大活躍だった。これのおかげで上から降ってくる刃物?もある程度は防げたし……
『…てか、ショタ鬼くん!!あれなんなの!!?空から急に降ってきてさ!!怖かったんだよ私!!』
「…あれは僕の血鬼術で、葉っぱを刃物に変えることができるんだよ。」
『ああそう!!……って、うん?』
…いやそれ、昔話とかによく出てくるタヌキの変幻技じゃね……??
賢明な私は、喉でつっかかったその言葉を飲み込んだ。今回の私すごくかっこよかったと思う。(※そんなことない)
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食物連鎖の頂点に立ったササミ(プロフ) - ヒマワリさん» アッアッありがとうございます!!それと返信遅くなってほんとにすみません!!!(土下座)イメ画に続いて感想まで…!感謝感激です!!本当にありがとう御座います!!!!ぜんっぜんイメージと違いません!!てか別に別のを想像してもらって構いませんので!!(歓喜) (2020年1月4日 17時) (レス) id: 1320405534 (このIDを非表示/違反報告)
ヒマワリ - あと、イメ画描いて見ました。 https://picrew.me/share?cd=rS0TQYzzc7 イメージと違ってたらごめんなさい。 (2019年12月29日 22時) (レス) id: 69fde3783f (このIDを非表示/違反報告)
ヒマワリ - アニメしか見てないけど、読んでいて楽しいです。これからも頑張って下さい。 (2019年12月29日 22時) (レス) id: 69fde3783f (このIDを非表示/違反報告)
食物連鎖の頂点に立ったササミ(外国産) - サラダ油さん» アニメ勢ですと!?そんな幅の方までに見て貰えているとは……(歓喜)無限列車編に移るのでネタバレ満載になるとは思いますが、頑張ります!!嬉しいお言葉をありがとうございます!! (2019年12月28日 0時) (レス) id: a38c36c3ae (このIDを非表示/違反報告)
食物連鎖の頂点に立ったササミ(外国産) - 人語を話す軟体動物さん» なんと!!こんな欲望と願望しか詰まってない作品の続編を待っていてくれているとは……嬉しすぎて踊れます(謎)予告からセンス皆無ですが、頑張ります!! (2019年12月28日 0時) (レス) id: a38c36c3ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:食物連鎖の頂点に立ったササミ(外国産) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1e4d26931d1/
作成日時:2019年11月4日 16時