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YGside


「探し物ですか?」


そう声をかけてきたのは、見覚えのない女の人だった。


入社したての頃の給湯室でコーヒーを入れていたときだった。取り出した紙コップが最後のひとつで、 補充しようと思ったが場所が分からずキョロキョロしていた俺に、その人は至極軽く声を掛けてくれた。


yg「ぁ、はい。・・紙コップがなくなってしまって、」
「っ!あ、紙コップ。ここにありますよ。それから・・使わなそうだけど、砂糖とミルクとかはこっちです」
yg「ありがとうございます」


決して愛想が良くはない俺の話し方を気にする様子もなく、「いいえ〜」とひらりと手を振って、冷蔵庫からチョコレートを一つ取り出してその人はいなくなった。





「ユンギやー」
yg「なんですか」
「ジャンケンしよう」
yg「嫌です。俺が負けたら"チョコレート持ってきて"とか言うんですよね」
「あは(笑)エスパーなの?」


あの時声をかけてくれた人は今、後輩の俺をパシリに使おうとする。


「いいよーだ、自分で行くから」
yg「最初からそうして下さい。・・でも、今日は特別です」
「チョコだ!どうして持ってるの?!」
yg「さっきコーヒーを作りに行ったので、ヌナが食べたいって言うだろうなって思って持ってきておきました」
「まじか」
yg「はい。優秀なエスパーなんで」
「本物じゃん」
yg「本物です」


かく言う俺は、決してパシられるわけではなく。
ただ何となく、Aヌナの事をたぶん他の人より知っていて、こうして喜ぶことをしてしまう。
してあげてるわけではない。
チョコが目についたから、なんとなく持ってきた、とか。
ほんと、そういう、あれだ。
決して、パシられてるわけでも、喜ばせてあげたいわけでもない。

と、どこまでも素直じゃない俺。

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13(プロフ) - ここさん» 両片思いからの一歩踏み出す感じでモダモダさせてしまいました(笑)読んでくださり、ありがとうございます💜 (11月18日 19時) (レス) id: ecd79cbe0a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 途中までの煮え切らない態度にソワソワしましたが、最後にやっとって感じでwテテちゃんの存在がアシストしたんですね😝素敵なお話ありがとうございます! (11月18日 7時) (レス) @page12 id: 3ef9ba0026 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:13 | 作成日時:2023年11月17日 23時

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