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自宅に送り届けられ、家に入ると…。
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ﾃｰﾌﾞﾙの上には溢れた紅茶がそのままになっていて…。
ﾄﾞﾗﾏを見た時の心情が鮮明に思い出される…。
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大きく深くため息をついて…。
溢れた紅茶を片付けた。
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２度とあんなﾄﾞﾗﾏは見ない。
そう心に決めて、録画してあったﾄﾞﾗﾏも全て削除した。
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ﾍﾞｯﾄに入っても、なかなか眠れなくて…。
外を見ると、うっすら空が明るかった。
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改めて考えると、不倫してる時の方が、気持ちが楽だった…。
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不倫相手には奥さんがいる。
もともと私のものじゃないから、束縛する事もなく、やきもちをやく事もない。
逆に束縛される事もなく、自由だった。
割りきって付き合って…。
楽だった。
会いたい時だけ会って、したい時だけして…。
最終的に何も残らない関係だけど…。
こんなに悩んだり、泣いたり、辛い事はなかったなぁ…。
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雄也と付き合ってからの私は、泣いてばかり。
少しの事で不安になって、ｲﾗｲﾗして、泣いて…。
その方が人間らしいのかもしれないけど…。
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正直。疲れる。
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雄也の事が好き過ぎて、仕事が手につかなかったり、言いたい事が言えなかったり…。
先走って失敗したり、嫉妬したり…。
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まさか自分がこんなに嫉妬深いとは思わなかった。
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そう…。
雄也の言う通り、お芝居で女優とｷｽしただけ…。
でも、私は浮気現場を目撃したくらいの衝撃だった。
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私は、それがなかなか消化できずにいて…。
私から雄也には一切。連絡をしなかった。
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有 岡さんには連絡して、毎週恒例のﾄﾞﾗﾏ観賞会はやめにした。
有 岡さんもその方がいいって言っていた。
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私の方が年上なんだから。とか、雄也の仕事の事を理解してあげなくちゃ。とか…。
色々頑張り過ぎて、疲れたんだと思う。
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ﾎﾝﾄは、もっと。もーっと甘えたいのに…。
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作者名：グラノラ
| 作成日時：2015年3月20日 9時
