あ お ぞ ら に 叫 ぶ ** Kotaki Nozomu **

き ゅ う ページ9

** Nozomu side **




これって、もしかして。



久しぶりにAちゃんと

二人きりになれるチャンスちゃう？






「…私も、そろそろ帰る。」



望「え、なんで？」



「やって、流星も帰ったし…」






やっぱり、目ぇ合わせてくれへん。



…なに、この気まずい空気。



Aちゃんは、なんか急に

ソワソワし始めたし。






望「…流星さんのこと、まだ好きなん？」






タブーだったこの質問。



だけど、聞かずには居られなかった。






「、なんで？」



望「まだ二人だけの空気あるやん。」



「…ちゃうよ。好き、とはちゃう。」



望「ならなんで俺とは気まずくするん。」



「それ、は…」



望「俺が、Aちゃんに告白したから？」






…久しぶりに、目が合った。



困ったように涙浮かべて

言葉を探すように目を泳がせて。






「…そうやで。望が告白するから、」



望「、そっか。困らせてごめんな。」



「ちゃうの！困ったっていうか…」



望「、うん。」



「…緊張して、ドキドキすんねん。」



望「、え…」



「流星もそれが恋やでとか言うし、」



望「なぁ。それ、ほんま？」



「、うん…、っ、」



望「ヤバい…めっちゃ嬉しい。」






抱き締めずには居られへんかった。



こうするのは二回目やけど

めっちゃドキドキしてるなぁ、とか

Aちゃん小さいなぁ、とか

愛しさが込み上げてくる。



さっきまであったモヤモヤも

跡形もなく消えてって。






望「Aちゃん。」



「、なに…？」



望「好き。めっちゃ大好き。」




*

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