6 飲んだくれ ページ6
昼間から缶チューハイをあけたその夜、私は民宿の自室に帰ってもそのまま飲み続け、夜、トイレに行って、そのままトイレの前でうたた寝をするという失態をおかした。
だって、編集長の言葉がショックだったから。
ここの民宿のご主人と女将さんはとても親切な人で、一応嫁入り前の私がトイレもお風呂も共同のこの民宿に泊まることを凄く心配してくれていて、両方母屋のものを使わせて貰うことになった。
心配いりませんって言ったのに、女将さん達はうんと言ってくれず。
｢こんな色っぽい子を野放しにしたら、返って他のお客さんの迷惑だわ！寝るときは絶対鍵をかけるんだよ！｣
って、自分たちの民宿をそんな危険な場所扱いしなくても。
･････ただ、昔からその手の心配は周りによくされていて。
自分じゃわからないけど、私にはフェロモンが出てるらしくって、学生時代はよく痴漢に遭っていた。男性不信に陥って、女子校、女子大を選んだのに、結果女の子から告白されること多数。どうやらこの体質は女の子にも有効らしくて。
そんなこんなで遊び盛りの20歳の頃に私がひきこもりの生活に入ったのは仕方がないことと言える。引きこもっても文句を言われない、小説家という仕事もその点においては天職と言えた。
結局はそのひきこもりが過ぎて、ネタに枯渇したんだけれど。
自分の部屋に帰る気力がなくて、母屋のトイレの前に座って寝てたら、誰かに肩を揺らされた。
｢おい、起きろって。誰？ 客？｣
こっちは母屋だぞって言われて、言い訳しようとするんだけどうまく口が動かない。
なんか優しい匂いする･･････。
｢ちっ。しゃーねーなぁ｣
その人が私の肩を押して顔を上げさせた。
｢あ！おまえ･･････｣
私の知ってる人･･････？
女将さん達以外、この浜辺で私の知り合いなんていないはず。
｢部屋どこ？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ao(プロフ) - けいこさん» けいこ様、ありがとうございます〜。メロメロタイムはもう少しお待ち下さいませ。私も青色さんメロメロにしたい！無理だけど！ (2018年6月5日 6時) (
レス) id: 662b179892 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - はーい！楽しんでますっ。フェロモンたっぷりの主人公ちゃん、早く智をメロメロにしちゃってよぅ〜。クーうらやましい！ (2018年6月4日 10時) (レス) id: 2fb3c7c4f9 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 小春柴犬さん» 小春柴犬様。コメントありがとうございます。励みになります。全財産持って行かれた理由、更新しましたよー。今甘くないですけど、また甘くしますから、待ってて下さいね〜。 (2018年6月3日 6時) (レス) id: 662b179892 (このIDを非表示/違反報告)
小春柴犬(プロフ) - 書ききれず連投ごめんなさいm(_ _)m 全財産持ち逃げしたくせに!あおさん早く成敗してください（笑）ではでは更新お疲れ様でした。続き待ってます (2018年6月2日 18時) (レス) id: d59263fbc6 (このIDを非表示/違反報告)
小春柴犬(プロフ) - あおさんこんにちは!一気に読みました!途中智呼びにグフフっとなりつつ（笑）あまーい雰囲気ですね。潤君男前だ。ヒロインの色気に勝ってる(ﾉﾟοﾟ)ﾉ翔さんの先輩ポジション本当いいですね。大ちゃん好きなのに揺らいじゃいますよ。お金の女の人腹立ちますね (2018年6月2日 18時) (レス) id: d59263fbc6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あお
| 作成日時：2018年5月25日 6時
