10話 ページ42
それでわかった。
ここ数日の逡巡は、ただ単に寂しかった、それだけだったんだなぁって。
寂しくて、弱気になってただけ。
自分が決めたことなのに、私が揺れちゃだめだった。
だってやっぱりどう考えても、行きたくない進路を選んで智君と離れるなんて受け入れられない。
この先、いろんな事情が重なって、もしも智君と離れた場所で一人で働かないといけない日が来たなら、もちろんそうする。一生懸命お金を稼ぐ。
けど、選択の余地があるのなら、迷わず智君のそばにいる道を選びたい。
例えもし、結婚が先になったとしても、離れるのは嫌。余計に嫌だ。だって、そう遠くないうちに、智君はまた遠方に仕事に出てしまう。嫌でも離れないといけないことはわかってることなんだもん。
一緒にいられる時間を大切にしたい。
全て依存するつもりはない。工務店内で私が役に立てないようなら、ちゃんと外で働く。
私の夢が、智君でもいいよね？
智君はポケットから箱を出してきた。
正方形の青い皮張りの箱。
差し出されたそれを受け取って、照れ臭そうな、嬉しげな顔を見上げながら、まさかと思いつつ箱を開いたら、やっぱりまさかの、燦然と輝く一粒石のはまった、ダイヤモンドの指輪だった。
｢婚約指輪だよ｣
｢わ、私にくれるの･･･････？｣
｢友達にアクセサリーの工房を開いてる奴がいて、頼んでたのが出来上がったって連絡来たから、日曜に受け取りに行ってたの。驚かせたかったから用事あるとかいって日曜会えなくてごめんね？｣
｢ありがとう･･････。すごい綺麗･･････。金色だぁ｣
｢ンフフ｣
金色の台座に、ダイヤモンドがまばゆくきらめいていた。
多分、指輪の素材が金なのは、私が言った、１８歳に金色のアクセサリーを貰ったら幸せになれるっていうあの言葉を覚えていてくれたから？
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ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんばんはー。出勤お疲れさまです。更新時間はずれますが、どこぞの時間に入れていただいて、またお話を楽しんでいただければと思います。更新先でもお待ちしております！ (2020年6月3日 20時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんばんはー。私もプロポーズされた気になって作ってました。作れて幸せでした。まだまだ幸せ続きますよ！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ていくさん» ていく様こんばんはー。スーツ姿の回ありますからね！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんばんはー。幸せですよねー。私も作っててずっと幸せです。移行したので引き続きよろしくお願いいたします！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんばんは。ママに指輪のサイズ聞く、狙ってるのか天然なのかわからない智君が私は大好きです！（告白しちゃった！）このあとも智君の男前度と主人公ちゃんの可愛さは増す一方なので、お楽しみにね！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年5月8日 13時
