8話 6/1 ページ40
進学する気が起きないという私に、お母さんは瞬きした。
･･･････もしかしたら、最初のデートの時みたいに、私がお母さんに言う前に、智君から結婚のことを何か聞いているかもしれないと淡い期待を抱いていたけれど、それはないようだった。
ずるい私。
お母さんは当然ながら｢じゃあどうするの？｣と聞いてきた。
･･････智君と結婚したいとは、言えなかった。
もし、昨日見た人が元彼女で、よりを戻すなんてことになったとしたら、今ここで結婚の約束をしただなんて言ったら後で智君が困ったことになる。
ため息をついたお母さんは言った。
｢とりあえず大学に行ったら？｣
｢とりあえずで行きたくない｣
｢行ける環境がそろってるのに？｣
｢･･････４年も迷いながら過ごしたくない｣
みんな、同じことを言う。
とりあえずとりあえずって。
とりあえずの選択が、時には大事な時もあるってわかってるけど、今の私にとりあえずはいらなかった。
お母さんは言った。
｢智君のことが関係してるの･･････？｣
｢智君は関係ないよ｣
大ありなんだけど、否定した。智君のせいにしたくないから。あの女の人が誰だかわかるまでは言えない。
･･････でも、自信がなくなる。
私、そもそも智君に依存しすぎてる？
結婚したいだなんて言って、智君に迷惑かけてない･･････？
お母さんは言った。
｢もう少し時間があるから考えてみなさい。あんたはお隣りを見て育ったからねぇ。ああいう技術集団を見ていたら、勉強だけじゃないって思うのかもしれないけど、勉強した人が社会を回してるのも事実なんだからね｣
｢うん･･････｣
もっともな言葉にぐうの音も出ない。
｢私はあなたの性格はわかってるつもりよ。こうと決めたら一筋なのも、迷わないのも。人様に迷惑をかけない判断が出来るってところもわかってる。だから基本、これまではAの判断に任せてきたけど、でも今、お母さんには迷ってるように見えるわよ？ ･･････何かあったの？｣
答えられず、私は俯いた。
次の火曜日も会いにいけずに夜になってしまった。
智君からも連絡が来ない。
やっぱり結婚したいだなんて強引な話だったのかなぁって、悲しい気持ちで布団の中に入った時、メールが届いた。
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ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんばんはー。出勤お疲れさまです。更新時間はずれますが、どこぞの時間に入れていただいて、またお話を楽しんでいただければと思います。更新先でもお待ちしております！ (2020年6月3日 20時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんばんはー。私もプロポーズされた気になって作ってました。作れて幸せでした。まだまだ幸せ続きますよ！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ていくさん» ていく様こんばんはー。スーツ姿の回ありますからね！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんばんはー。幸せですよねー。私も作っててずっと幸せです。移行したので引き続きよろしくお願いいたします！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんばんは。ママに指輪のサイズ聞く、狙ってるのか天然なのかわからない智君が私は大好きです！（告白しちゃった！）このあとも智君の男前度と主人公ちゃんの可愛さは増す一方なので、お楽しみにね！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年5月8日 13時
