4話 ページ43
言って、真っ赤になったら、翔さんは堪えきれないみたいに嬉しそうに笑った。
｢今のでキスしたのと同じくらいの価値を貰ったよ。･･････恋人になってこの唇が俺のものになるまで待ってるから｣
｢翔さん･････｣
｢じゃあね｣
翔さんは颯爽と立ち去って行ったけど、私の方は暫く羞恥で動けなかった。
5足目の智さんの白いハイカットシューズを洗っていると、智さんが仕事から帰ってきた。
智さんは一度家に入ったけど、テラスからサンダルを履いて出てきて、私の隣に座ってプールの中を覗き込んだ。
｢泡だらけやね｣
｢おかえり、智さん｣
智さんはくすぐったそうに笑って目を細めた。
｢ただいま。 今何足目？｣
翔さんと同じことを聞くんだなって面白くなりながら答えた。
｢五足目ですよ？｣
｢はーっ、･･････すげぇ｣
感心の仕方が面白い。
私は智さんの靴を水中から持ち上げて、綺麗になったでしょ？って披露した。
真っ白のハイカットシューズ。智さんがパンを作る時に履いてる靴。
太陽の光を受けて輝いてる。
｢智さんがパンを作ってる姿を思い返しながら洗ったの｣
｢･･････へぇ｣
｢私の一番好きなパンのランキングもつけてみたり｣
｢そうなの？ え、一位は？｣
興味を持った顔を見て、私は嬉しくなりながら言った。
｢一位はね、智さんの作る角型のクリーム入り食パン｣
智さんは意外な顔をした。
お店のNo.1は丸型の食パンだったから？
｢あのね、スライスしたら、綺麗な白とクリーム色のマーブル模様が出てくるの。クリームの甘い匂いもいいし、そのマーブル模様を見ていたらなんだか幸せで。あの柄の布団にくるまって寝たら幸せだろうなっていつも思うの。布団がなかったら枕でもいいなぁ｣
｢･･････模様が好きなの？｣
｢あ、味ももちろん一番美味しいよ？｣
模様より味を褒めた方が良かったかなって、失敗した？って不安になったのは一瞬だった。
智さんは顔を上げると、綺麗な指で何かを掻き混ぜるジェスチャーをしながら言った。
｢･････あの模様、出すのに結構考えて。 適当にやってそうに見えてるだろうなって思ってたけど･････見てる奴いんだね？｣
ちらっと横目でこちらを見た眼差しが甘くて、ドキッとした。
にわかに上がる体温。
わーっ、どうしよう。急に緊張してきちゃったよ!?
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ao(プロフ) - junさん» jun様こんにちはー。あははは、私も書き終わりたくないですー！(笑)。一生あそこに住んでいたい。 (2020年2月25日 13時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - しまかわさん» しまかわ様こんにちはー。私もパワーがあれば過去作品の番外編とか書いてみたいんですけどなかなか時間がなくて。想像したりはしてますよー。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんにちはー。確実にえむ様には萌えていただけるだろうと思ってました！萌どころが一緒なので。喜んでもらえてよかったです！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様こんにちは。ほんとに悩ましい限りです。みんなとつきあわせてあげたいです。次回もお楽しみに。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - 大野家出て行きたくなーい！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 37d10c3172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年2月15日 9時
