2話 ページ30
「キリコちゃん、そろそろ一緒にお風呂に入らない?」
二人の元には行きにくいと思いつつ、勇気を出して誘いに行ったのに、あっさりふられた。
「雅紀君とまだお話してるから。Aちゃん先に入ってよ」
「うん・・・・・わかった」
後がつかえているけれど、でもここで無理矢理連れていったら嫉妬しているのがばれてしまいそうで、それ以上言えずにお風呂場に向かった。
でも手早く入ろうと、長湯せずに早めに上がって脱衣所で身体を拭いていたら、いきなり扉が開いた。
「えっ」
驚いて目を見張ったら、ドアを開けた側の潤君は、私以上に固まっていた。
「・・・・・・・え? おおっ!? わー、ごめん!」
慌てて閉じてくれたけど、・・・・・・見たよね、絶対。
私今、拭いたタオルを置いて、履こうとしてたパンツを持ってるもん。
私は目眩がした。
「悪い! ほんとにごめん! すみませんでしたっ!」
お風呂から出たら、潤君は私に平謝りしてくれた。
みんなの様子を見るに、もう潤君は十分責められた後みたいだったから、「もういいよ」って言ってあげた。
意図的じゃなかったし。
でもみんなの熱はヒートアップしたまま。
和也君が潤君の首根っこを掴んでいた。
「はい、おまえ現行犯逮捕ね。おい、誰か警察に電話してー。逮捕だ、逮捕」
翔さんは正座をしている潤君の前にあぐらをかいて座り、腕組みしながら切々と語っていた。
「確かに。確かにおまえがわざとじゃないのはわかってるよ。でも実際見たわけだよな? その記憶は消えてなくならないわけで、そこからともすればいろいろ想像することにもなるわけで、その記憶がなくならない限り、俺はおまえを許すわけにはいかない」
雅紀君は潤君の頬を両手で挟み、至近距離で必死に聞いていた。
「どこを見たわけ!? 何秒見たの? 1秒? 2秒? ・・・・・まさか3秒じゃないよね!? 3秒だったら無理矢理忘れて貰うことになるよ?」
どうやって忘れさせるの?
私は改めて、気にしてませんから!って大騒ぎの三人にむかって言った。
でもみんな収まってくれない。
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ao(プロフ) - saboさん» sabo様コメントありがとうございます。私もプールのシーンはいずれも大好きな萌がつまっていて、お気に入りです。続きもどうぞお楽しみ下さいませ。ありがとうございました! (2020年2月22日 15時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
sabo(プロフ) - こんにちは。いつも楽しみに読ませて頂いてます。 智くんとのプールでのシーンにドキドキが止まりませんでした!続きを楽しみにしています。 (2020年2月22日 14時) (レス) id: af5ad827ec (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様おはようございます。コメントありがとうございます。潤君、次回頑張りますよ。ぜひ読んでやって下さい。また更新しますので、その移行先でお待ちいたしております。 (2020年2月18日 8時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - キリコちゃんの真意は…うんわかった…。また潤くんが殻に籠らなければ良いけれど(TT) (2020年2月17日 9時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様おはようございます。キリコちゃん迷惑キャラでご迷惑をおかけしています(笑)。お気持ちお察しします。いよいよ明らかになるキリコちゃんの真相。さてさて。お楽しみに。ありがとうございました〜。 (2020年2月17日 8時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ao | 作成日時:2020年2月5日 5時