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人間に変身できなくなってしまった私。
だけどほっとしたこともある。
･･････それは、眠っても、再び病室には戻らなかったことだ。
あのお父さんとお母さんには申し訳ないけど、私には二人に関する記憶はベッドの上だけなの。それ以前の記憶がない。お父さんとお母さんだと言われても実感がない。
智君との思い出の方がよっぽど多くて･･････だからここにいたいの。
どっちが私の本当の居場所なのかは分からない。
でも私はここにいたい･･････。
けれどすぐ、私はここにいるべきなのか分からなくなった。
人間に変身できない私は、智君にしてあげられることが何もないことに気がついたの。
恋人として、何の役にも立ってあげられない。
智君からご飯を貰って、智君にトイレのお世話をして貰って、これでは今の私はただの飼い猫だ。
飼い猫なのが悪いわけじゃない。
ただいかんせん、相変わらず私には人間寄りの知識や思考があって、普通の猫のままではいられなかった。役に立てないと焦れるし、智君のことが大好きだから、この想いを伝えられず、想いを通わせられないのは･･････正直辛かった。
人間に変身できなくなって六日が過ぎた。
智君の元には、ほぼ毎晩怜香さんから電話がかかって来ていた。
私は二人の会話を聞いては、その親密さに胸が痛んでいた。智君の優しい声を聞くのも悲しくて。
そして翌日の、変身できなくなってから一週間目の夜、家に再び怜香さんがやって来た。
相変わらず怜香さんは綺麗だった。
レンガ色のワンピースと山吹色のカーディガンが白い肌にとても似合っていた。
リビングの隅で緊張しながらお出迎えした私を見て、怜香さんは笑顔になった。
｢今日は逃げないでいてくれるの？｣
･････私はいつも逃げていたの？
･･････ごめんなさい、実は今も逃げ出したいです。
ここにいるのは怖いもの見たさというか、監視というか。
｢ニャア｣
私が鳴いたら、怜香さんは私の前に座って優しい眼差しを向けてくれた。
｢可愛い･････｣
いえいえ、そちらの方が何十倍も可愛いですよ？
ほんのり色づいたマシュマロみたいな頬が美しさの中に可愛さも添えていて、もう完璧です。いい匂いもするし。女の私でもドキドキムラムラしちゃう。
･･･････きっと智君もそうかも。
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kiki(プロフ) - ao様 おはようございます！2人が笑顔になれて良かった〜〜。問題解決はまだまだですが、展開が楽しみです。夜会！楽しみすぎまーす。どんなトークと笑いと癒しが！寒くなってきましたね、ao様お身体ご自愛下さいね！ (2019年10月30日 10時) (
レス) id: 8817d67ddc (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - 更新ありがとうございます。キュンキュンしながら読んでます。智くんのお家に帰ってこれて良かったです。これからも楽しみに待ってます。 (2019年10月29日 16時) (レス) id: 8bd8760678 (このIDを非表示/違反報告)
萌和*(プロフ) - こんにちは。ただいまー！！と叫んじゃいたくなりました(笑) ようやくもどってこれてワクワクしてますがまだどうなるの！？って気持ちもあるので、次回も楽しみにしております (2019年10月29日 14時) (レス) id: 270b2e26c0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - juntea1054さん» juntea1054様こんにちは。お優しい言葉をありがとうございます。たまたま昨日は早速更新休んじゃいましたけど、すぐに次回更新しますので、お楽しみになさって下さいね。ありがとうございます！ (2019年10月29日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちは。ここからまた、溜めて読んでいただいた方がいいかもしれません(笑)。毎回謎を残しながら章が終わって行くのでごめんなさい。でも、ラブもありますからね。最後までお付き合い下さいませ〜。 (2019年10月29日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年10月16日 5時
