4話 ページ33
私は智君の膝に猫パンチをお見舞いしておいた。
するとクスクス笑う智君。
どうやら私が猫パンチを繰り出した意味がわかったみたい。
｢怒ったの？ ごめんって｣
｢ニャー！｣
続けてポコポコパンチしたら、智君はブラジャーを床に置いて、私を両手で抱き上げてきた。
｢おいら褒めたつもりだったけど？｣
私の方が胸が大きいって？
･･････あんまり嬉しくありません。
だって胸の大きさなんて、自分の努力とは無縁の場所なんだもん。性格とか、スキルを褒めて貰った方が嬉しいよ。
今すぐ、想像した怜香さんの胸を頭から消してくれる？
智君が想像するのは私の胸だけでいいの。
私は自分の胸を反らした。
･･････今、胸ないけど。
私は智君のおでこに右前足の肉球をあてて、記憶の中から怜香さんの胸の映像が吸い出せないものかとやってみたけど、もちろん無理で。
｢なにやってんの？｣
･･････問われて自分のばかさ加減に辟易した。
でも智君は笑っててご機嫌だった。
｢Aってマジでおもしれぇね｣
フニャフニャの柔らかい笑顔。
･･････可愛い。
智君たら幸せそうだ。
そんなのを見たら、嫉妬なんかあっという間に消えて、私も幸せいっぱいになっちゃうこの不思議。
智君はどうしてこんなに柔らかい笑顔が作れるの？
･････大好き。
｢ニャーン･････｣
ああ、もどかしい。
この場ですぐ、人間になりたい。
今すぐあなたに愛を伝えたい。
でも出来ないから、首を伸ばして頬にキスした。
智君、大好きよ？
｢ちゅーしてくれたの？ んじゃこっちも｣
そう言って、智君は私の口にちゅっと音を立ててキスを返してくれた。
おヒゲの生えた私の口なのに、智君は満足そうに笑ってて、愛しさが増した。
もうっ！
大好き智君！
私は身を乗り出して智君の顔にキスしまくった。
すると智君はふざけて後ろに倒れ、襲われるぅ！って助けを請うふりで天井に手を伸ばしたけど、逃げ出しはせずにキスを受けながらずーっと笑ってた。
それは状況を忘れた、幸せでしかない時間だった。
その時、キィッと開いたドア。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちはー。嬉しいことを言ってくれますね〜。私の書いたお話がいいだなんて、幸せをありがとうございます。萌えちゃう。頑張りたいって思っちゃいましたよ〜。ありがとうございます！ (2019年10月8日 14時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんにちはー。今回の萌はセクシーランジェリーに囲まれた智君の図です(笑)。癒やされた〜。五人全員ホストにさせるのもありだね!?･･･囲まれてみたい･･･。多分私も召される。いや絶対。 (2019年10月8日 14時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - こんにちは。更新ありがとうございます。aoさんの書いたシェアハウス、読みたいです。5人と一緒のシェアハウスなんて最高！しかもそれがaoさんの書いた作品なら楽しみでしかないです。aoさんの作品、全部大好きなので…気長に待ってますので、よろしくお願いします。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃんおはよう〜＾＾元カノのことも心配しちゃう主人公ちゃん優しいねぇ。でも心配にもなっちゃうよね。ってか女性下着にまみれてる智君想像したら笑っちゃったわ♪嵐さんがホストやったら召されちゃうわ♪智君やにのちゃんに甘やかされたーい♪ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ちゅん様こんにちは。癒すことが出来てとても嬉しいです。大満足。今日の更新は萌えと不穏な空気で複雑かもしれませんが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします〜。ありがとうございました！ (2019年10月8日 8時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ao
| 作成日時：2019年9月30日 8時
