8話 ページ24
二宮君だった。二宮君は親しげに亀梨君の肩を抱いて耳の側で誘惑するように話しかけた。
｢お兄さん、亀梨君って言うの？ じゃあ亀ちゃんね。亀ちゃんさ、今から俺らと一緒にイイトコ行こうよ。俺らと亀ちゃんが揃ったら、イケメンだらけでもう鬼に金棒よ？ どんな女もグイグイだから。こんなさ、惚れ込んでも絶対損する女なんて早々に引いた方が身のためだって。俺、今まで誰にも言わなかったけど、この人に一目惚れしたけど、初めて会ったその日に諦めたもん。運命の相手同士ってこういうことを言うんだなって納得出来る二人が目の前にいたから。･･･視線が絡まりあってるっていうの？ 自然と引き合ってるっていうかさ、入る余地なんて一ミリもなかったわけ。ここにいるみんなもそう｣
私は目を見開いた。
胸を鷲掴みにされた心地で苦しくなった。
･･････そんな風に思ってくれていたの？
｢でもその人は今いないんですよね？ こんな大変な時なのに、一度も姿を見せないなんてありえない｣
亀梨君の言葉が胸に突き刺さった。
でも二宮君は余裕そうに返した。
｢いろいろ事情ってものがあんのよ。だいたい日本にいる俺らが知ったのだって昨日の夜よ？ いったいどうやって日本にいないあの人が知るって言うのよ｣
｢日本にいない･･････？ ･･････距離の件は仕方ないと思います。けど、連絡はとりあえるはずでしょう？ 向こうがかけて来なくても、Aさんが連絡してないっていう事実だけで、離れているのは物理的な距離だけじゃないってわかりますよね？｣
二宮君は肩をすくめた。
｢亀ちゃん、イケメンな上に頭いいって、なかなかよ？こりゃモテるんじゃない？ でもさ、その現実的な言葉を聞いてこの人が冬の空くらい青ざめてるって気がついてる？｣
亀梨君はハッとして私を見た。
私は笑った。
｢いいの。気にしないで。･････今日のお礼はちゃんとするからね｣
すると相葉君が亀梨君の背中を押して言った。
｢あ、大丈夫大丈夫！ お礼は今から俺達でしておくから。亀ちゃん絶対いい奴だから、すぐに友達になれると思うんだ！ 連れていきたいところいっぱいあるんだよね。さぁ、レッツゴー！｣
松本君と二宮君に囲まれて後ろ髪引かれながら去っていく亀梨君。
私がごめんねって手を合わせて謝ったら、苦笑して、仕方なさそうに手を振ってマンションの階段を降りて行った。
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とも(プロフ) - 感情移入してしまい…離れている間が辛かった（笑）主人公ちゃんは年上を気にし過ぎて想いを言葉にしなくて…智くんも口数が少なすぎて〜ちょっと歯がゆさがありましたが最終的には幸せに慣れてめちゃくちゃ嬉しかったです。 (2020年5月9日 10時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - みるくプリンさん» みるくプリン様こんにちは！評価100に思わずにやけました。嬉しいです〜。私自信が欲する萌えで、みるくプリン様も萌えてもらえて、幸せです。頑張りますね！ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします！ (2019年9月28日 9時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - にーにーさん» にーにー様こんにちは！同エピにびっくりしています。さぞや心細かったことでしょう。大変でしたね。作風気に入って下さってありがとうございます。嬉しいです。ロスを少しでも癒せれば幸せです。今後ともよろしくお願いいたします。私も冬のにおい聞き返してみます。 (2019年9月28日 9時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 完結お疲れ様です！最後の方は、何度も泣きながら、じっくり読ませて頂きました。主人公ちゃんや智君はもちろん、翔くん達も素敵すぎて、もう大好きです！(突然の告白)これからも頑張って下さいね！あー☆評価100くらい入れたい位好きです、ホントに。 (2019年9月28日 3時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
にーにー(プロフ) - 初めまして！素敵な作品をありがとうございました！もう智君ロスです…私も以前 彼が留学してる間に空き巣に入られた事があり 同エピにビックリ！最後までお話に引き込まれました。aoさんの作風とっても好きです！彼らの曲 冬のニオイの雰囲気がぴったりに感じました！ (2019年9月26日 3時) (レス) id: 46fd7f8dbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年9月2日 22時
