6話 ページ15
智君のダンスを見たことはないけど、人柄と容姿だけで、取り囲まれる要因は十分あると思うけどな。
･････でも、だからってあなたは凄いよってベタ褒めしたところで、智君はあんまり喜ばないように思えた。
結局、いつの間にか櫻井君が先に四人分のお会計を済ませていて、私が払ったのは智君と自分の分だけだった。
みんなの分を払おうと意気込んでいたのに、今日は姉さんが智君のお祝いをしようと思ってくれたその心だけで十分ですって。俺らも一緒させてくれてありがとうって。
相変わらず気の遣える男の子達だ。
帰り道、これからみんなでカラオケに繰り出すっていうから、当然智君も行くんだろうと見送ろうとしたら、私の隣に並んでみんなを見送った。
みんなもそれに疑問を抱かず、あっさりカラオケに向かって行った。
｢･･･････良かったの？｣
夜の町を歩き出しながら言ったら、智君は不思議そうに言った。
｢約束したじゃん｣
｢約束･･････？｣
｢あれ？ 忘れた？ ･･････わざと？｣
約束？
んー？って俯いて唸って、はっとした。
うちに泊まるっていうあれ!?
｢だ、だって、もう変更になったって思ってたんだもん｣
｢変更は飯の場所だけね？｣
｢えーっ｣
私が驚いていたら、智君は嘆息して笑った。
｢･･････うそ。ほんとは、泊まるのもなしにしようと思ってたよ。でも、やっぱこのまま帰りたくねぇなって思って。･････時間、ねぇし。大人になんのって、あっという間だもん｣
その丸い背中がいつもより薄い気がして、可哀相になった。
智君はわかってるの？ これからの時間の速さを。
｢･･････いいよ。来ても｣
｢マジで？｣
｢でもどうしてやめようとしてたの？｣
智君は道路を走る車のヘッドライトを瞳に映しながら、呟くように言った。
｢･･････行ったら、Aさんを怖がらせそうで、怖かった｣
ドキッとした。
｢･･････今一番怖いのは、Aさんに余所向かれることだから。･･････ずっと、こっち見て笑ってて欲しいから･･････｣
胸の中の、大切な思い出ばかりを閉じ込めている場所に、その言葉はじわりと染みた。
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ao(プロフ) - peru/旧perutc3010さん» peru様いらっしゃいませ！ やばばいですよ、まったく。意気消沈しまくりです。でも相変わらず二人はラブラブですので今後にご期待くださいませ。ブレイブ堪能しましたよ！ありがとうございました。 (2019年9月14日 8時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
peru/旧perutc3010(プロフ) - やーばばばいです！そんな大事な日に、なんで月一の女の子の日なの〜(汗)Brave、堪能してください！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 52470abde8 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - しまかわさん» しまかわ様こんにちは。今日いよいよゲットできるので楽しみです！最終回まで、ほぼノンストップでお届けできるかと思うので、お楽しみに。いつもありがとうございます！ (2019年9月13日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー。ツンツン期、最高ですよね？大好物です！たまに昼くらいに更新する時あるので覗いてやって下さい。ちなみに夕方更新はほとんどないです。大人な内容の時は夜に更新しようかと迷うときもありますが（笑）。 (2019年9月13日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - なおさん» なおさんこんにちは！思わず私もお話読み返しちゃいましたよ。嬉しい言葉をありがとうございます！ニノかっこいいですもんね！いつかまたニノのお話も書ければいいなぁって思います。ありがとうございました。また頑張ってお話作れそうです！ (2019年9月13日 8時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月25日 1時
