4話 ページ8
櫻井君は四人の元に戻ると、ネームタグを配っていた。
次のエントリーの受付をしていたら、ふと視線を感じて顔を上げた。
すると、櫻井君がこちらを指差していて、その指先を追うように残りの四人もこちらを見ていたからドキッとした。
でもすぐに、私じゃなくてドリンクブースの場所の説明をしているんだとわかり、勘違いに恥じて首に手を回した。
･･････恥ずかしい。イケメンだからって高校生の男の子を意識するなんて、私ったら欲求不満？
目の前のエントリーに集中して、最後に櫻井君の時と同じようによろしくお願いしますって挨拶をして顔を上げたら、また櫻井君達が視界に入って来た。
ほんとに目を引く五人だな。
彼ら自身がオーラを放っているのもあるけれど、周囲がそんな彼らの一挙手一投足に視線を注いでいるせいで、それが彼らを照らすスポットライトのようになって、視線が吸い寄せられているのかもしれなかった。
談笑している五人のうちの、櫻井君じゃない一人がこちらを見てきた。
またドリンクブースを見ているのかなと思って、さして気にしないようにしていたんだけど、何だか目があっている気がして試しにちょっと首を傾げてみたら、フフって笑われたことで、私を見ているんだって分かった。
凄く柔らかく笑う男の子だった。横髪が頬にかかる長さの綺麗な子。女の子みたいに奇麗。
思わず私も笑顔になってしまったら、その子はますます笑みを深くして、優しい目尻に筋を作ってフニャリと笑った。
･････なんだかウキウキしちゃう。もう23歳なのに私ったら。
でもウキウキが止められず、手を振ったらもっと笑ってくれるかなって思いついて手を挙げかけたら、次のエントリーが入って慌てて手を下ろした。
だめだめ、仕事に集中しなきゃ。
青春は彼らと、彼らを取り巻く女子高生達に任せよう。
8時になり、いよいよクリーンプロジェクトが始まった。
みんな、ごみ袋を持って三々五々散っていく。
毎日スタート地点の場所を移動しながら、六日間かけて、合計三キロのロングビーチの掃除を行う。
明日のポイントはここから400メートル先になる。イベント自体は午前中だけだけど、毎回終わるたびに設営を次のポイントに移動しなければならないからそれは結構な手間だった。
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ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー。ご趣味が一緒で喜んでおります！そうなんです、あの可憐さなのに、中身男前なのが、たまりません。移行したのでそちらも楽しんでくださいね〜。ありがとうございました！ (2019年9月8日 7時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - aoさんこんにちは〜、まさかのすっぽかしで内心ヒヤヒヤしながら青春も感じる甘酸っぱさに身悶えて読んでます(笑)若い頃の彼は儚さと危うさが入り混じっていていいですよね、かと思えば男臭かったり･･･ｗ今作すごく好きです！移行先も楽しみにしてます♪ (2019年9月7日 10時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんおはよう！高校生の智君、楽しんでね〜。残暑厳しいから、体調にも気をつけてね！新連載頑張るねー。 (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ねいまーるさん» いえいえ、おきになさらず。私のお話なんて誤字だらけです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃーん♪バタバタしていてやっと読めたよ♪なんかめっちゃ青春だね〜♪ドキドキきゅんきゅんするわ＾＾また更新楽しみにしているね♪ (2019年9月5日 13時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月24日 21時
