9話 ページ38
私は言い訳のように言った。
｢単純に智君のおばあちゃんに会いたいだけだよ？ ･･･････でも、私がここに入る姿をご近所さんに見られて、智君が年上女に手ごめにされてるって思われたらそれは困るかな･･･････。智君の評判が悪くなるでしょ？｣
｢てごめ？｣
あ、言い方が古かったかしら。
･････日頃から、言葉のチョイスが古いってたまに笑われるから気をつけていたんだけど。
･･････恥ずかしい。
｢てごめって言うのはね、か、かどわかされるっていうこと。･･････わかる？｣
智君はフニャッと笑った。
｢どっちもわかるって。･･････じゃなくて、手ごめにされんのはAさんの方じゃねぇの？って。 普通そうだよね？｣
智君が私を手ごめにするの？
･･････ちょっと想像出来ない。
｢･･････智君、どっちかって言ったらされちゃいそう。可愛いから｣
｢可愛い？｣
｢笑顔とか、唇がすぐ尖るとことか。可愛いよ？｣
言った側から口が尖った。
｢･･････直せねぇとこばっかじゃん｣
あれ？ 高校生に可愛いはダメだった？
｢でも、髪も長くてサラサラだし、綺麗で女の子っぽい･･････｣
言いかけて、これは小学生男子だって言っては駄目だったって後悔して、不自然だと思いつつ口を閉じて別の言葉を探した。
｢･･････似合ってるよ？｣
｢フォローになってねぇ｣
｢フッ｣
｢アハハハハ｣
先に智君が吹き出してくれたから、私も堪えていたのを解放させて笑った。
面白いやりとり。
この空気感好きかも。安心出来る･･････。
笑いをおさめたら、智君は見せたいものがあるんだと言って、奥の和室に案内してくれた。
途中、縁側に綺麗な庭が広がっていて、昼顔が綺麗に咲いているのが目に入った。その葉っぱが濡れているのを見て微笑みが誘われた。
今、留守にしている旅行好きのおばあちゃん。天気のいい今日、その葉っぱが濡れているのはついさっき水やりが行われた証拠で、きっとそれをしたのは･･････智君？
その姿を想像したら、胸が暖かくなった。
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ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー。ご趣味が一緒で喜んでおります！そうなんです、あの可憐さなのに、中身男前なのが、たまりません。移行したのでそちらも楽しんでくださいね〜。ありがとうございました！ (2019年9月8日 7時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - aoさんこんにちは〜、まさかのすっぽかしで内心ヒヤヒヤしながら青春も感じる甘酸っぱさに身悶えて読んでます(笑)若い頃の彼は儚さと危うさが入り混じっていていいですよね、かと思えば男臭かったり･･･ｗ今作すごく好きです！移行先も楽しみにしてます♪ (2019年9月7日 10時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんおはよう！高校生の智君、楽しんでね〜。残暑厳しいから、体調にも気をつけてね！新連載頑張るねー。 (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ねいまーるさん» いえいえ、おきになさらず。私のお話なんて誤字だらけです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃーん♪バタバタしていてやっと読めたよ♪なんかめっちゃ青春だね〜♪ドキドキきゅんきゅんするわ＾＾また更新楽しみにしているね♪ (2019年9月5日 13時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月24日 21時
