3話 ページ19
智君は透明感のある綺麗な瞳でじっとそれを見ていた。
｢この帽子、凄く助かった。返すね。･････やっぱり悪いから｣
すると、智君は麦わら帽子を深く被って首を横に振った。
｢それもうあげたし｣
｢でも･････｣
｢これ、もうおいらのもんだって思ってたもん｣
それが欲しくて言ってるの？ 女物の麦わら帽子だよ？
そんなの持ってても使い道ないよね？ 装飾はついてないし、シンプルだから男の子でも被れなくはないけれど･･････。
すると、智君が唇を尖らせ気味にして言った。
｢･･････おいら無理矢理だった？｣
私はびっくりして首を横に振った。
そんなことない！帽子を取り替えてくれて凄く嬉しかったもの。
でも私が何か言おうとする前に、智君が麦わら帽子をひょいっと脱いで、その中を見せてきた。
｢えっ！ わっ！｣
その中には薄いピンクのヒトデが入っていた。
私の驚いた顔を満足げに見ている智君。
ぼ、帽子の中にまさかのヒトデ！
すると二宮君がクスクス笑いながら、黙っている智君の代わりに言った。
｢あのですねぇ、大野さんは、網がわりにしたからもうこれは返せないって言ってんの。大人しくそのキャップを被って帰りやがれと彼はおっしゃってます。ええ、はい｣
二宮君は通訳？
その隣で反論せずにニコニコ笑ってる智君。
砂浜に並んで座っていた時のそっくり感といい、なんだかこの二人は、二人で一対のような雰囲気だ。
｢もうそれ、砂だらけになってるし諦めたら？｣
二宮君に重ねて言われ、私は申し訳なく思いながら頷いた。
持って帰っても、ネズミが入ったその帽子はもったいなけど被れない。
麦わら帽子が欲しいだけで言ってるんなら、それはあげて、キャップも返すけれど･･････多分、これは智君の優しさなんだよね？
ずっとニコニコしている背の高い男の子が言った。
｢リーダーやったね！ 麦わら帽子ゲットじゃん！ それで今から魚捕まえようよ！ マグロマグロ！｣
櫻井君が吹き出して突っ込んだ。
｢いや相葉君、マグロは無理でしょ！ サイズが合わないよ！｣
じゃあこの背の高い朗らかな子が相葉君で、濃いイケメンが松本君だね。
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ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー。ご趣味が一緒で喜んでおります！そうなんです、あの可憐さなのに、中身男前なのが、たまりません。移行したのでそちらも楽しんでくださいね〜。ありがとうございました！ (2019年9月8日 7時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - aoさんこんにちは〜、まさかのすっぽかしで内心ヒヤヒヤしながら青春も感じる甘酸っぱさに身悶えて読んでます(笑)若い頃の彼は儚さと危うさが入り混じっていていいですよね、かと思えば男臭かったり･･･ｗ今作すごく好きです！移行先も楽しみにしてます♪ (2019年9月7日 10時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんおはよう！高校生の智君、楽しんでね〜。残暑厳しいから、体調にも気をつけてね！新連載頑張るねー。 (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ねいまーるさん» いえいえ、おきになさらず。私のお話なんて誤字だらけです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年9月6日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃーん♪バタバタしていてやっと読めたよ♪なんかめっちゃ青春だね〜♪ドキドキきゅんきゅんするわ＾＾また更新楽しみにしているね♪ (2019年9月5日 13時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月24日 21時
