4話 ページ43
智君の寝顔を見つめていたはずだったんだけど。
｢え･･････｣
ハッと気がついたらいつの間にか私まで寝てしまっていた。
｢うそっ！｣
自分の体を見下ろして、素っ裸なのを確認して青ざめた。
人のおうちのリビングで、昼間から裸になるって何事!?
｢智君！ 智君起きて！｣
大慌てで智君を揺すったら、目を覚ました智君は私を見て暫くの後にフニャッと笑って言った。
｢だいたん･･････｣
｢そんなこと言ってる場合じゃないよ！どうしよう、早く猫に戻らないと！｣
智君はのんびり起き上がると欠伸をしながらそのままでいいじゃんって言った。
｢誰もいないし｣
｢そ、そうかもしれないけど｣
｢･･･････二階のおいらの部屋行く？ その体だったらアルバムのページもめくれんでしょ？｣
げんきんな私はその言葉でぴたりと反論をやめた。
吹き出す智君。
｢アハハハ、尻尾振って喜んでんのが目に見える｣
｢い、犬じゃないもん｣
悔し紛れに言ったけど、心踊る気持ちが収まらなくて、恥ずかしかった。
智君は自分が着ていた黒いパーカーを脱いで半袖のＴシャツ姿になると、私にパーカーを渡してくれた。
それを着て前を閉めたら、ギリギリお尻が隠れる丈だった。
｢智君、ズボンが欲しい･････｣
裾を押さえながら言ったら、智君はそんな姿の私を黙って見つめ、何も言わなかった。
視線がくすぐったい。
やがて一言ぼそりと言った。
｢･･･････変だわ｣
｢そ、そりゃそうでしょ。こんな格好変態みたいだもんっ｣
｢ん？ ･････意味違ってぇ、おいらんちにAがいんのが馴染み過ぎてて、それが変だって思ったの｣
｢馴染む･･････？｣
｢ここの景色にAが似合い過ぎてて、何の違和感もないっていうか。 昔からここに一緒に住んでたみたいだなって｣
その言葉を聞いて、私は胸を熱くした。
他人じゃないって言ってくれてる気がして、大野家の一員になれたようで嬉しかった。
｢二階行く？ 多分部屋にズボンとかあるから｣
｢うん｣
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ao(プロフ) - keiさん» kei様はじめまして。ようこそお越し下さいました。数日中に移行出来ると思うので、待っててくださいね。私も書きながら癒されてます。コメントのおかげでまた頑張れそうです。ありがとうございました。 (2019年9月7日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoさん、はじめまして。素敵なお話をありがとうございます。このお話のねこちゃんと大野さんに癒されて、ドキドキして、何回も読み返してます。更新を楽しみにまっています。 (2019年9月3日 17時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー！本当に彼は魔性ですね･･･。魅力の塊です。酔わされちゃいますね。でも翔君もほんと凄い人で。あらためて、奇跡の五人に感動中です。 (2019年9月3日 6時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - こんにちは〜久しぶりの更新に読む前からドキドキしてました（笑）aoさんと同じ様に本来なら私も翔くんタイプに恋する人間なので共感から笑っちゃいました、反対に智くんがそれを凌駕する魅力的な人って事でもあるので大野智は魔性ですね(笑)次回も楽しみにしてます！ (2019年9月2日 15時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - blue3104さん» blue3104様こんにちはー！私は皆さんのコメントに癒しをいただいています。夏の終わりは疲れが出がちですから、どうぞご自愛くださいませ。お話読んで、癒されてくださいませ。 (2019年8月30日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月10日 9時
