6話 ページ26
もし今、相葉君が戻っておいでって真逆なことを言ってくれてても、私は困ってた。
妖怪だから。智君が好きだから。
本当は、お別れを言い出さなければいけないのは私の方なのに、相葉君に言わせてしまった気がして、それが申し訳なかった。
走馬灯のようによみがえる、相葉君と暮らした日々。先輩猫のことは大変だったけれど、愛情をいっぱい与えてもらって、凄く幸せだった。
｢ニャーン･･････｣
｢A･･････｣
相葉君は優しく笑って、私を撫でてくれた。
けれど、目に光るものを見た時、私は苦しさで胸が詰まった。
その時だった。
｢相葉ちゃん。･･････飼い主は今まで通り相葉ちゃんでいいじゃん｣
智君ののんびりとした言葉に私も相葉君も分けが分からなくてぽかんとした。
｢･･････え？ どういうこと？ それ、前にも聞いた気がするよ？ ･･･････確か前は、飼い主は俺だけど、リーダーは宿主って言ってくれたよね？｣
そう。
あの発案嬉しかったよ？ 全部解決する案だって思ったの。
･･････でももう、今回の相葉君の申し出を受ける時に来てるんじゃないかって、少し思ってたんだけど･･････智君は違ったの？
智君は相葉君に向き直った。
｢相葉ちゃん｣
あらたまった様子を見せる智君を見て、相葉君は背筋を正した。
｢頼みがあんだけど｣
｢････うん、なに？｣
｢Aのこと、嫁に貰っていい？｣
｢･････ええっ!?｣
びっくりしたのは私もだった。
何を言い出すの智君！
目を見開く私達の前で、智君はもう一度言った。
｢嫁さんにちょうだい？｣
｢Aをお嫁さんに!? え？ リーダーの？･･･････どういうこと？｣
｢そしたら安心でしょ？ 父ちゃんになったら、いつでもこっちに口出しできる権利あんだし｣
その発案に再び三度私は驚いて、それから･･････酷く胸を撫で下ろした。
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ao(プロフ) - keiさん» kei様はじめまして。ようこそお越し下さいました。数日中に移行出来ると思うので、待っててくださいね。私も書きながら癒されてます。コメントのおかげでまた頑張れそうです。ありがとうございました。 (2019年9月7日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoさん、はじめまして。素敵なお話をありがとうございます。このお話のねこちゃんと大野さんに癒されて、ドキドキして、何回も読み返してます。更新を楽しみにまっています。 (2019年9月3日 17時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー！本当に彼は魔性ですね･･･。魅力の塊です。酔わされちゃいますね。でも翔君もほんと凄い人で。あらためて、奇跡の五人に感動中です。 (2019年9月3日 6時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - こんにちは〜久しぶりの更新に読む前からドキドキしてました（笑）aoさんと同じ様に本来なら私も翔くんタイプに恋する人間なので共感から笑っちゃいました、反対に智くんがそれを凌駕する魅力的な人って事でもあるので大野智は魔性ですね(笑)次回も楽しみにしてます！ (2019年9月2日 15時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - blue3104さん» blue3104様こんにちはー！私は皆さんのコメントに癒しをいただいています。夏の終わりは疲れが出がちですから、どうぞご自愛くださいませ。お話読んで、癒されてくださいませ。 (2019年8月30日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月10日 9時
