2話 ページ22
ぺろりと手の甲を舐めたら、クスッと笑って相葉君は私を抱き上げた。
相葉君の目は汚れがない。純粋で、いじらしい。
｢ニャーン｣
｢Aー。･･･････リーダーんちの子になる？｣
え･･････。
ちょうどその時相葉君をスタッフさんが呼んで、相葉君は私の返事を待たずに、そっと私をソファに下ろすと楽屋を出て行った。
私は慌てて智君のところに行った。
｢ニャンニャン！｣
相葉君がね、変なの！
私のこと、リーダーの家の子になるかって聞いたんだよ!?
智君は見ていたスマホから顔をあげて、私に目を移した。
片手で床にいる私を掬い上げ、テーブルの上に乗せてくれたら目線が近くなったから、更に私は訴えた。
｢ニャンニャン！｣
｢え？ なに？｣
｢ニャーン！｣
智君とじーっと見つめ合った。
すると智君はへラッと笑った。
あ、わかってくれたのかなって思ったんだけど違って、二宮君の｢リーダー、Aなんて言ってんの？｣っていう質問に、｢わかんねぇ。んふふっ｣って返すのを聞いてがっかりした。
あのね？ 相葉君がちょっと変だったの。
･･･････そういえば、かれこれ智君の家に住まわせて貰ってから三ヶ月以上が経過した。最初はまだ１月だったけど、もうすぐ５月に入る。
私のご主人様は相葉君で、智君は避難先の宿主。
いつか相葉君の家に帰る予定だったんだけど、妖怪であることが判明したから、今は相葉君の家にはもう帰りづらくなっていた。
先輩猫が私を警戒するのは私が妖怪だからだと思う。だから帰っても永遠に先輩猫と喧嘩することになるだろうし、相葉君にこんな私を引き取らせるなんて迷惑過ぎる。何より智君と離れ離れになるのは辛いことで･･････。
智君はこの間、住宅情報誌を持っていた私に、そんなのいらねぇって言ってくれた。あれは、出て行かなくていいって言ってくれてるんだと思ってたけど、明確に言ってくれたわけじゃないからちょっとだけ不安が残ってる。はっきり言ってくれたのは告白の言葉だけ･････。
でも妖怪の私と結婚なんて出来ないし、誰だって明確になんて言えるわけがない。
もし、相葉君がAを引き取るって今言ったら、いったいどうなるんだろう。一度あった時は、かわしたみたいだけど･････。
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ao(プロフ) - keiさん» kei様はじめまして。ようこそお越し下さいました。数日中に移行出来ると思うので、待っててくださいね。私も書きながら癒されてます。コメントのおかげでまた頑張れそうです。ありがとうございました。 (2019年9月7日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoさん、はじめまして。素敵なお話をありがとうございます。このお話のねこちゃんと大野さんに癒されて、ドキドキして、何回も読み返してます。更新を楽しみにまっています。 (2019年9月3日 17時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - mizunaさん» mizuna様こんにちはー！本当に彼は魔性ですね･･･。魅力の塊です。酔わされちゃいますね。でも翔君もほんと凄い人で。あらためて、奇跡の五人に感動中です。 (2019年9月3日 6時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
mizuna(プロフ) - こんにちは〜久しぶりの更新に読む前からドキドキしてました（笑）aoさんと同じ様に本来なら私も翔くんタイプに恋する人間なので共感から笑っちゃいました、反対に智くんがそれを凌駕する魅力的な人って事でもあるので大野智は魔性ですね(笑)次回も楽しみにしてます！ (2019年9月2日 15時) (レス) id: a740177e2c (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - blue3104さん» blue3104様こんにちはー！私は皆さんのコメントに癒しをいただいています。夏の終わりは疲れが出がちですから、どうぞご自愛くださいませ。お話読んで、癒されてくださいませ。 (2019年8月30日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年8月10日 9時
