4話 ページ32
私は目の覚める思いで目を見開いた。
よく考えれば、大野君が私を膝の上に置いたのはお姉さん達が入ってきてからだった。
私も最初はわかっていたのに、つい、自由でいいわねって言われたのがショックで、大野君を守るという大切な案件を忘れてしまっていた･･････。
｢それに大野さんさ、女にガツガツ行くタイプじゃないの、おまえももうわかってるでしょ？ 特に最近、あのおじさん干からびてんの。ああやって来られて喜ぶと思う？ ･･････まぁ、これって決めた女はまわりがどう止めても行くけどね、でもそれだって滅多にやらないわけ。だからさ、変に遠慮せず、ちゃんと番猫やったげて？｣
珍しく二宮君が頭を撫でてくれて、その優しい手つきに勇気を得た私は、再び大野君の元に戻った。
でもぎょっとする。
いつの間にかお姉さんってば、寝てる大野君の肩にもたれちゃって一緒に寝てるし！ 片手は太股に置いて！ そこ際どいし！
これだめ！ これスキャンダル！
他のみんなはお話してるだけなのに、どうしてここだけ変な雰囲気になってるの!?
｢ニャーッ！｣
だめだめ！
離れて！
初めて出したんじゃないかっていうくらい大きな声で鳴いたら、お姉さんが目を開けた。
猫ごときがなんの文句よ。
お姉さんがそう言った気がした。
私はさらに気合いを入れて鳴いた。
｢ニャーッ！｣
離れてください！
でもお姉さんは動かない。
｢シャーッ！｣
怒りが沸点を突破して、気がつけば生まれてはじめての威嚇をしていた私。
睨み合うこと10秒。
｢シャーッ！｣
｢･･････フンッ｣
お姉さんはようやく離れてくれた。
良かった〜！
私は慌てて元にいた大野君の膝に飛び乗って、そこに伏せて場所を確保した。
意地でももう動かないぞという意気込みで、がっちり陣取る。
二宮君、やったよ！
二宮君を見れば、満足そうにニヤリと笑って、私に向かって親指を立て、声は出さずにグッジョブって口が動いていた。
すると、突然、大野君の膝が揺れ出した。
地震!?って思いながら顔を上げたら、大野君が声を殺して笑っていたから驚いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 746人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ao(プロフ) - megu.さん» megu.様こんにちは！わぁ、一緒の曲が好きで嬉しいです！そこへさらに加えるなら、街角の〜とか、Mr.ロンリーとか、時計じかけ〜とか。今の１番はafter the rainです。今朝も聴いて元気満タン。移行したのでそちらにも遊びに来てくださいね〜。 (2019年5月15日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんおはよう〜！そうなの。ニノちゃんのキスが今回の萌えポイントだったの。荷物みたいに小脇に抱えるとこも。移行したのでそっちも是非遊びに来てね〜。待ってるよ〜。 (2019年5月15日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
megu.(プロフ) - ao様、ご無沙汰です。主人公のネコちゃんに毎日癒されております。私もカーステのお気に入りは、カップリングがほとんど(仲間みっけ)♪「Fake it」「Under the Radar」が大好物。「Full of Love」は、さとちゃんソロの歌い終いも震えますねぇ。ao様は何がお好みですか？ (2019年5月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 9045134b42 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃんおはよう〜＾＾今日の大野君も愛されてる♪主人公ねこちゃんもみんなにめっちゃ愛されてるわ〜♪私もにのちゃんにちゅってしてもらいたい♪そして照れたような潤君を間近でみたい！ (2019年5月14日 9時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - くますけさん» くますけ様こんにちはー。返信おそくなってすみません。今取り掛かってる最中です。見たい大野君がいっぱいで困ってます。お言葉に甘えてゆっくりやらせて貰ってます。待っててくれる人がいるって有り難いです！がんばりまーす！ (2019年4月25日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ao
| 作成日時：2019年3月13日 20時
