41 夜明けのスタッカート ページ1
｢あ･･････｣
先に朝起きた私は、ホットココアを飲んでいた。
後から起きてきたおーちゃんがその姿を見て、あ･･････とそう呟いたかと思ったら、そのままぴくりともせずに固まってしまった。
｢どうしたの？｣
尋ねたら、ぱちぱちって瞬きしたおーちゃん。
｢いや･･････｣
首筋に手をやりながらすっきりしない顔でやって来ると、私の隣に座ろうとして･････一瞬の間の後、ちょっとお尻をずらして、人一人分空けてから座った。
なんだろう、この空間は。
不自然に空いた距離。
たまたまかなぁって、気にしないことにしたんだけど、私がコーヒー入れようか？って立ち上がりかけたら、自分でやるからって止められて、それがまた気になった。
生活に必要なことは、何でも自分で出来るし億劫がらないおーちゃんだから、自分でコーヒーを入れるって言う行動自体には何の不思議もないんだけど、今のは私から逃げたいがためのような気がする。
なんとなく、よそよそしいような･･･････。
お湯を沸かしてるおーちゃんのそばに近寄って行った。
すると、私をちらっと見てすぐに反らしたその視線にやっぱり意味がある気がして、顔を覗き込んだ。
｢おーちゃん？｣
｢ん？｣
｢何か言いたいことある？｣
｢･･････いや｣
なあに、その間は！ 絶対ある！
なんだろうって考えたんだけど、特に思い当たる節がなかった。
うーん･･････。
コーヒーを入れてソファに戻りかけたおーちゃんだったけど、思い直したみたいで、ソファではなくダインニングテーブルの方に座った。
私のホットココアはソファの前のローテーブルに置いたまま。
取りに行って私も一緒にダイニングで飲もうかと思ったけど、距離をとられてるなら、ここで詰めたら余計に逃げちゃうかもしれないと思って、大人しく一人ソファに戻った。
野生の小動物を相手にしてるみたい。
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なるちゃん(プロフ) - 堪能した この言葉がぴったり当てはまるすばらしい作品でした！ 喫茶店がオープンしてからのエピソードも楽しみにしています！ (2019年7月1日 8時) (
レス) id: ed0a73ac99 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちは。嬉しいコメントありがとうございました。私も大好きなお話でした。また書けるといいなぁって思います。ほんと、主人公ちゃん羨ましかったですねー。読んでくださってありがとうございました！ (2019年4月5日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - aoさん、こんにちは。素敵なお話をありがとうございました。ゆっくりと進む感じの二人がとても素敵でした。智ちゃんが格好よくて主人公ちゃんが羨まし過ぎです。また続きが読める時がきたら嬉しいです！ありがとうございました！ (2019年4月4日 15時) (レス) id: b3c5b647ee (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様、コメント嬉しいです！kiki様のご都合のいい時に遊びに来ていただいて、余裕のある時にまたコメント下さったら嬉しいです。私はいつでも両手を広げて萌えるカッコイイ青色さんを用意してお待ち致しておりますので。頑張りまーす！ (2019年4月4日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 忙しい中、癒されてます。ゆっくりコメントできず申し訳ありません。でも、毎回楽しみにしております。 (2019年4月2日 8時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年3月13日 10時
