5話 ページ6
大野君は私を撫でながら言った。
｢やっぱり言葉わかってるみたい？ 相葉ちゃん、この子･･････女？｣
隣で櫻井君がまた悶えた。
｢今の言い方カッコイイ！ 女？って言い方まじ最高！ おかわり下さい！｣
大野君はそれをスルーして相葉君に尋ねた。
｢名前、あるの？｣
相葉君はにっこり笑って手を伸ばすと、私の頭を撫でながら答えた。
｢女じゃなくて、メスね？ 名前はねぇ、Aちゃん！｣
｢A？ ･･････人間みたい｣
｢うん。前の飼い主の、元カノの名前だって。今まで付き合った中で一番好きだったから、忘れられなくて付けちゃったんだって｣
｢ふぅん。･･･････Aって言うのかおまえ｣
｢にゃー｣
｢A？｣
｢にゃーん｣
｢ふふ。A｣
｢にゃん｣
吹き出した大野君。
｢返事してるし！｣
櫻井君も同意した。
｢確かに、いい反応返してくれるよね。ある程度言葉が理解できてるのかもしれないね｣
大野君は相葉君に、入ってきた時とは違う、すっきりとした笑顔で言った。
｢相葉ちゃんのとこで飼われてっから、こんないい子になったのかも。ンフフ｣
相葉君はくすぐったそうに笑ったけど、すぐに悲しそうに眉根を寄せた。
｢でも怪我させちゃったから･･････。ごめんな？｣
ヨシヨシって包帯の上から撫でてくれる。
私は相葉君が可哀相になった。相葉君のせいじゃないのに。
私の気持ちを理解してくれたのか、大野君はそっと手を離して私を机の上に戻してくれた。私はその足で相葉君の元へ戻った。
｢にゃーん｣
相葉君のせいじゃないんだよ。
･･････私が悪いの。私が猫っぽくないから、みんな動物は警戒しちゃうの。そのせいなんだよ？
相葉君ちの動物、みんないい子だもん。
相葉君の指をぺろっと舐めて、頬を擦り寄せた。
｢なに、慰めてくれてんの？｣
くすぐったそうに笑って、相葉君は私を抱き上げた。
｢ありがと。･････ほんといい奴だなおまえ｣
言って、私の頬にチュッと音を立ててキスしてくれた。
わお！
｢びっくりしてる！ 表情もあるんだ？ 凄いなおまえ〜｣
グリグリが凄い。
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ao(プロフ) - えべすさん» えべす様こんにちは。お越し下さってありがとうございます。頑張りますので、また是非遊びに来て下さいね。 (2019年5月26日 21時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
えべす - ワクワクドキドキしながら読んでます！これからも楽しみにしてます。 (2019年5月26日 13時) (レス) id: 0ca7106291 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - くますけさん» くますけ様いらっしゃいませ。私も自分で作って自分で読んで癒されて充電しています。お力になれて嬉しいです！私はくますけ様のコメントが力になりました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 (2019年3月25日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
くますけ - ao様こんにちは！この作品とっても好きです！VS嵐や嵐にしやがれがない週も、こちらで充電させていただいてます！ (2019年3月23日 14時) (レス) id: d22e81891d (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kamiさん» kami様こんにちは。癒しになれているとのこと、すごく嬉しいです。猫ちゃんにあまーい大野さん。まだ何作か書き溜めてあるんで、しばらくコンスタントにお届けできると思います。今後もよろしくお願いいたします。 (2019年3月22日 13時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年3月13日 9時
