3話 ページ3
温泉は露天風呂もジャグジーもあって、広くてとてもいいお湯だった。
おーちゃんに連れて帰って貰わなきゃって、ルンルンしながら早めに女湯を出たんだけれど、私はそこで二度見してしまった。
女湯の暖簾を上げて私が見たその光景は、緋色の布が巻かれた趣のある和風の長椅子の、その真ん中におーちゃんが座っているんだけど、更にその両脇に、浴衣姿の美女が二人陣取るように座って、おーちゃんに親しく話しかけているという図だった。
OH! NO!
思わず私は頭を抱えた。
おーちゃんてばまた女の子に話し掛けられてる！
さっきの釣り師のアイドルが諦めてくれたと思ったらまた!?
どれだけモテるんだろう、この人は･･････。
何だか気が重くなりかけたけど、おーちゃんの足の組み方を見て、私は急いでおーちゃんの元に急行した。
おーちゃんてば浴衣のくせに、片方の足首を膝の上に上げてるもんだから、浴衣の裾が開いちゃってるんだもん！
男らしくてカッコイイ座り方だけど、隣の女の人にパンツ見えちゃう！ 色っぽ過ぎるでしょー！
｢お、おーちゃん！｣
私が勢いよく登場すると、顔を上げたおーちゃんはふにゃっと笑った。
｢お帰り｣
いやいや、お帰りじゃないから！
のんびりし過ぎでしょ！
私は手を伸ばして足を下ろさせようとしたけど、子供じゃないんだからと思い直して、後ろに下がって、手招きでおーちゃんを呼んだ。
｢え？｣
こっち！ こっちこっち！
不思議そうな顔をしながらも、立ち上がってこっちにやって来てくれたからほっとした。
セーフ！
おーちゃんのパンツは守られた！
おーちゃんは不思議そうに言った。
｢なに？｣
｢ん？ううん、お風呂上がったよって｣
｢見たらわかったけど。･････あ、妬いた？｣
思わずブッと吹き出した。
顔が熱くなる。
｢や、や、や、や｣
妬いてない！って言いたかったけど、パンツを守ることもさることながら、やっぱり妬いちゃってたのも確かだったから、妬いてないとは言い切れなかった。
ううう。
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ao(プロフ) - ぐちこさん» ぐちこ様コメントありがとうございます〜。優しいお話は私の目指すところで、そこを感じ取ってくれて凄く嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。頑張ります！ (2019年3月14日 8時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
ぐちこ(プロフ) - こんばんは！お話をお見かけして、優しいお話に次々と読み進めてしまいました☆穏やかな主人公さんに、やさしいおーちゃん。また、主人公ちゃんを取り巻くやさしいいつメン☆温かな気持ちにさせてくれるお話をありがとうございます。これかも、楽しみにしています♪ (2019年3月13日 0時) (レス) id: d58eef616e (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様こんにちはー。お仕事大変そうですね。ここで癒せるならばたくさん癒してくださいね。私も頑張ります。確かにみんないい男ですよね。たまには悪い男でも出してみようかな。結局5人以外の男になりそうですけど(笑)。 (2019年3月11日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - ao様 年度末の忙しさに癒してもらっております。こんなできる男達は見たことありません(//∇//)言葉のチョイスが素敵です！ (2019年3月8日 20時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - マコトさん» マコト様共感いただけて凄く嬉しいです。幸せです。ほんとに何度見ても飽きませんよね。見る度発見します重箱の隅をつつくように見てます。それでも感心するし飽きません。また是非遊びに来てくださいね〜！ (2019年3月7日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2019年2月23日 17時
