67話 ページ42
｢まだわかんない？｣
ニノはあきれた顔をしながらも笑ってた。憑き物が落ちたみたいな清々しい顔で、毒気も何もない、無垢な様子で嬉しそうに私に向かって言った。
｢Aちゃんが好きだって言ってんの｣
頭が真っ白になった。
ニノが、私を好き･･･････？
ニノは長年の眠りからようやく覚めたように大きく両腕を天井に伸ばした。
｢あー、言った言った！ ついに言ったよ俺。長かったー！｣
｢ま、ま、待ってニノ。ほんとに？ 本当に私のこと好きなの？｣
｢言ったよ？ あーすっきりした！ おかげで今夜はよく眠れそうだわ。 風呂入って早く眠りたくなっちゃった。あ、お帰りはあちらね？｣
ドアを指差されて、思わずその指を掴んだ。
｢ちょっと待ってよ！ 私、全然わかんない！ ニノが私のことを好きだなんて、そんなの全然理解できない。頭に入って来ない。だってそんなのおかしいもん。ありえないでしょ？ だって、そんなの、いつから･･････｣
半分泣き声になってしまった。
長かったって言うけど、いつからニノは私のことが好きだったの？
過去を思い起こすたびに自分が怖くなった。
これまでたくさんニノに助けて貰ってきた。それらが、もし全部ニノの想いから来ているものだったとしたら私は何も知らずその想いの上に胡座をかいていたことになって、それは身震いするほど非道なことのように思えてひたすら怖くなる。
｢いつから私のこと･････？｣
ニノはとぼけて言った。
｢昨日？ あ、一昨日か｣
｢さっき長かったって言ったじゃない！｣
｢昔過ぎて忘れたもん。･･････いつとか、そんなの関係ないんだよ。今好きでいてくれる、その気持ちが大事でしょ？｣
優しい声に、涙が溢れてこぼれた。
私はニノに、ずっとつらい想いをさせてきていたんでしょ？なら、関係なくなんてないのに。
でもニノは先の先を読める人だからそう言ってくれる。
私がニノを好きだと自覚したのはまだ日が浅い。けれど、そのことを気に病む必要なんてなくて、今自分を想ってくれるその気持ちが大事なんだって、そう言ってくれているんだよね？
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ao(プロフ) - kikiさん» kiki様、キュンとして貰えて良かったです〜。今日の更新もしてもらえるといいな。次回最終回です。お楽しみに！いつもありがとうございます！コメント貰えてとっても幸せです！ (2019年2月20日 8時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - ありがとうございます。ニノがやっとホントの笑顔になれましたね！最高に可愛い言葉選びにキュンとします！ (2019年2月19日 22時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様、おはようございます！さてさて、今日の更新もにやける一日のスタートにしてもらえるといいんですけど。私は更新前からにやけています。今から更新作業します。待ってて下さいねー。 (2019年2月19日 8時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - さとあすさん» さとあす様、待って下さってありがとうございました。お話を載せる準備は出来ていたのですが、気持ちが追いつかず。でも次第に妄想は今までの以上に溢れ出して。妄想が自分を引き上げると感じました。ありがとうございます。青さんのいいのあるんで、待ってて下さいね！ (2019年2月19日 8時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - おはようございます！朝から切なく、もどかしさからのにやける１日のスタートになりました！ (2019年2月18日 9時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年2月12日 13時
