69話 ページ44
でもキスする前に、私はふと正気に戻った。
｢前にここでキスした時も私のこと好きでいてくれたの？｣
｢そっちは違うんでしょ？｣
私が言葉につまると、笑ってた。
ニノは多分、その時から好きでいてくれたんだって分かってキュンとした。でも同時に申し訳なくなった。
･･････いつから？まさか高校に入学する前から？受験の時、志望校を一緒にしてくれたのはそれとは違う理由だよね？有り得ないよね？
中学三年生の時、大野先輩のことを相談しちゃってた。もし好きでいてくれたんだとしたら私は極悪非道な所業をしていたことになる。でもニノはいつだって平気な顔してたもの。その時も好きとは違ったよね？
これまで三味線の発表会に来てくれていたのも違う理由でだよね。友達だからだよね？だって、ニノが来ていたのは小学校の時からだ。私を好きで来てくれていたんだとしたら、その想いは小学生の頃からになるけれど、それは流石に太陽が西から昇るくらい有り得ない。
有り得ない、よね？
｢何考えてんの？｣
至近距離でニノが尋ねてきた。
近さに照れて身じろぎしたら、ニノの腕の力が強くなって、離れるわけないのにって、幸せで。
｢お姉さんに感謝しなきゃ｣
ニノは唇をへの時に曲げた。
｢やっぱりあの人の仕業なわけね。･････赤飯炊き始める前に止めに降りなきゃ｣
｢お姉さん、･･････知ってたの？｣
｢歴史があるからね｣
その言葉でいよいよ怖くなった。
｢ねぇ、ニノ。･･････いつから私のこと好きでいてくれた･･････｣
聞きかけた言葉はニノの唇で止められた。
柔らかな唇。
唇をそっと離したニノは、くすぐったそうに笑ってて、それがやっぱりあまりにも可愛かったから、胸がいっぱいでそれ以上尋ねられなかった。
｢ニノ、好き｣
｢7回目｣
｢数えてたの!?｣
｢一億回言うって言ったのどの口だよ。･･････期待していいんでしょ？｣
にやりと笑って覗き込まれたら何か悔しくなったけど、しっかりと頷いた。
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ao(プロフ) - kikiさん» kiki様、キュンとして貰えて良かったです〜。今日の更新もしてもらえるといいな。次回最終回です。お楽しみに！いつもありがとうございます！コメント貰えてとっても幸せです！ (2019年2月20日 8時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - ありがとうございます。ニノがやっとホントの笑顔になれましたね！最高に可愛い言葉選びにキュンとします！ (2019年2月19日 22時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様、おはようございます！さてさて、今日の更新もにやける一日のスタートにしてもらえるといいんですけど。私は更新前からにやけています。今から更新作業します。待ってて下さいねー。 (2019年2月19日 8時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - さとあすさん» さとあす様、待って下さってありがとうございました。お話を載せる準備は出来ていたのですが、気持ちが追いつかず。でも次第に妄想は今までの以上に溢れ出して。妄想が自分を引き上げると感じました。ありがとうございます。青さんのいいのあるんで、待ってて下さいね！ (2019年2月19日 8時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - おはようございます！朝から切なく、もどかしさからのにやける１日のスタートになりました！ (2019年2月18日 9時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年2月12日 13時
