22話(終) ページ33
夜の街に逃げ出した私達。
｢良かったの？｣
｢あたりまえ。あいつらも長く引き止めようとか思ってないから。そんなことしたら後でどんな目にあうかよく理解してる｣
ちょっと怖いその発言は置いておいて、握られた手のぬくもりをくすぐったく感じて、心も暖かくなる。
｢あんな風に潤君のこと祝ってくれるのは、これまで潤君が同じようにみんなを大事にしてきたからなんだよね。･･････すごいね｣
くすっと笑った潤君。
｢もうレベルが違うって言わないの？｣
｢ふふ。今我慢したよ？｣
｢いい子。後でご褒美をいっぱいあげよう｣
｢ご褒美ってなあに？ ･･････もういっぱい貰った心地だけど。新しい友達も。さっき、潤君の友達たちが、口々に自分の名前を教えてくれたけど、全然覚えられなかったなぁ｣
すると潤君は繋いでいた手を強く引いた。
厳しい表情にどきっとした。
｢あのさ、Aは別にあいつらと友達にならなくていいから。っていうか無視して。無視｣
びっくりした。
彼氏の友達だし、潤君は友達を大事にしている人だから、私にもそれを求めるんだろうって勝手に思ってたのに。
｢･････今まで、いつも潤君と会うときは誰かしらの友達がいたよね？ 紹介してくれてるものだとばっかり思ってたんだけど･････｣
｢ちげーわ。二人きりだったら警戒するかなって思って、敢えて知り合いの多い店を選んでただけ｣
ジェントルマンな潤君。
そこで言葉を切って、私を射るように見つめて言った。
｢Aが仲良くすんのは俺ね？ 外野は全部無視していい。･･････俺だけ見てて？｣
あなたしか見えていない私に何を言うの？
｢二度と俺以外に、苺色に頬を染めさせない。覚えてて｣
その夜、私は潤君にたっぷりと愛された。
･･････レベルが違うって、もう二度と言わないって思ってたけど、やっぱり言いたくなった。
そのテクニックはいったいどこで？
･･･････やっぱり潤君は、レベルの違う男だった。
もう、骨抜きだよ？
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ao(プロフ) - ユミさん» ユミ様こんにちは！私の書く女の子好きって言ってもらえて嬉しいです！主人公に共感できるのって、重要ですよね？また次も頑張りますね。ありがとうございます。 (2019年1月21日 6時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - kikiさん» kiki様こんにちはー！読み返して下さるなんて嬉しい限りです。次回で最終回です。またキュンキュンしてもらえると嬉しいです！ (2019年1月21日 6時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ(プロフ) - 今年もaoさんのお話しが読めて幸せです。aoさんの主人公ちゃんは皆んな優しくて可愛らしくて大好きです。続きが楽しみ〜。 (2019年1月19日 12時) (レス) id: 5a2a163833 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - ドキドキにしかもキュンしちゃいます。何度も読み直してニヤニヤしております！ (2019年1月19日 8時) (レス) id: 183b1f4fcb (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - なるちゃんさん» なるちゃん様、ありがとうございますー！優しい男の子を書くと心が洗われる心地です。頑張ります！ (2019年1月19日 6時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月6日 9時
