44 お邪魔します ページ44
｢あ！はじめまして。同じ学校のAAと言います。今日はお邪魔させて戴いてありがとうございます。これ、クッキーなんですが良かったら食べて下さい｣
夕べ何度も妹相手にシミュレーションして練習してきた言葉をなんとか言い終わったら、凄く綺麗な、男役の出来る女優さんみたいに綺麗な顔立ちをしたお母さんが、智君の肩を強めに叩いて言った。
｢あんた女の子が来るんだったらそう言いなさいよ！ 友達が来るしか言わないものだから、いつもの男の子だろうって勝手に思っちゃってたわよ。･････まぁ、そう。女の子･････。そうなの･･････｣
感慨深い目でホゥって吐息をつきながら見られて、私はうろたえた。
すると智君が、差し出したまま行き場をなくしていた手土産を私から取り上げてお母さんに渡してくれた。
｢ん。上に上がってるから｣
｢あら。ちょっと下でお茶でも飲んで行きなさいよ｣
お母さんの言葉に智君は目を見張った。
｢いっつもそんなのしたがらねぇくせに｣
｢だって女の子だもん。小百合ちゃん以外で初めて来た女の子よ？｣
｢うっせーわ｣
言いながらさっさと２階に上がってっちゃったから、うろたえてたらお母さんが苦笑してどうぞ？って２階を指差してくれて、私も後を追った。
智君の部屋は机が二つあった。
勉強机と、絵を描いたりフィギュアを作ったりする作業机と。
勉強机の方は凄く綺麗に片付いてた。新品かなっていうくらい。でも、作業机の方も片付けてはあったけど、凄く使い込んでいるのがよくわかった。すぐにでも作業が始められる感じに道具が配置されている。私はその作業机がとっても愛しかった。智君を感じられるから。
私はベッドのすぐ前に敷かれていた毛足の長いフロアマットに座らせて貰った。ベッドを背中にして。
｢Aちゃんニヤニヤしてんね｣
部屋をちょこちょこ見回してはほくそ笑む私を見て、智君は苦笑していた。
｢ごめん。この部屋好きだなーって思って｣
｢ゲームとか何もないよ？｣
｢でも智君がいっぱいいる感じ｣
なんだそれって呆れた声を出したけど、笑ってるから、そのままそこかしこにいる智君の気配を堪能させてもらった。
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ao(プロフ) - あっちゃんさん» あっちゃん様、ご感想ありがとうございます。本当に見ているだけで、ほぅーっとなっちゃいます。口がポカーンと開いちゃって。美人さん過ぎます。あっちゃん様もご自愛なさってくださいね。頑張ります！ (2018年12月13日 9時) (
レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。いつもありがとうございます。ほんとに寒いですよね。成瀬期の彼はもう見ているだけで心も体も癒されます。なにかと世話しなくなる時期ですがお体を大切に、素敵なお話をお待ちしております。 (2018年12月12日 9時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月1日 16時
