33 告白 ページ33
智君が、私のことを好き･･････？
嘘だぁ。
智君みたいな人が私を好きなんて、有り得ない。
でも、智君が今話してくれたあったかい大切な言葉の数々を否定したくない。心の宝箱に鍵をかけて、後生大事に持っていたい。
それをするには、信じるしかなくて。
｢本当･･････？｣
智君は照れ臭そうに鼻を擦った。
｢･････今自覚したとこだけど、･･････うん、本当｣
体の中を、｢嬉しい！｣と、｢信じられない！｣と、｢どうしよう!?｣が駆け巡った。
また歩き始める智君。
｢家こっち？｣
｢そ、そう｣
私の動揺とは反対に、もう落ち着きを取り戻していた。いや、最初から智君は落ち着いていたと思い出す。
焦ってるのは私一人。
･･････あれ？ 返事とか、しなくて良かったのかな？
すっきりしている智君の横顔を覗き込んで、私は首を傾げた。
あれ？もしかして智君の中ではもう終わっちゃってる？
私はなんにもしないでいいの？
･･････普通、告白の後はその答えが欲しくなるものじゃあ･･････。
ハッとした。
もしかして、私の気持ちはもうバレてるとか!?
だからいつの間にかカップル誕生ってことにもうなってるとか!?
･･････このままなし崩しになるのは嫌だなって思って、私は足を早めて智君の隣に並んだ。
｢智君｣
｢･･････ん？｣
緊張する。こんなの言うの初めてだから。でも今言わないと一生後悔しそうに思えた。
｢私も、智君のこと、好き･･････だよ？｣
言っちゃった･････。
色づきはじめた街路樹の並木道を二人で並んで歩いていた。
一生この景色は忘れないだろうと思った。
落ち葉が風でふわりと飛んでいくのを見送っていたら、妙な間の後、智君がどこから出したのかと思うような高い声で、｢え！｣って短く叫んで驚いてた。
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ao(プロフ) - あっちゃんさん» あっちゃん様、ご感想ありがとうございます。本当に見ているだけで、ほぅーっとなっちゃいます。口がポカーンと開いちゃって。美人さん過ぎます。あっちゃん様もご自愛なさってくださいね。頑張ります！ (2018年12月13日 9時) (
レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。いつもありがとうございます。ほんとに寒いですよね。成瀬期の彼はもう見ているだけで心も体も癒されます。なにかと世話しなくなる時期ですがお体を大切に、素敵なお話をお待ちしております。 (2018年12月12日 9時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月1日 16時
