18 お父さん ページ18
｢何やってるかわかんなくても、Aちゃんは父ちゃんのことすげぇ好きなんだ？｣
｢･････うん。人に迷惑だけはかけるなって、それ以外言わないお父さんだし、家にもあんまりいないけど、家族だからね。一生何の仕事してるか分からなくても気にならないよ｣
智君はふにゃっと笑ってた。
何も言わなかったけど、私の気持ちがわかってもらえたって分かる笑顔で、嬉しくなった。
岡田君が言った。
｢愛だねぇ〜｣
茶化しても、岡田君も笑顔が優しかったから、二人に話せて良かったなって思った。
今まで、誰にもこんな話したことなかった。ここまで聞かれる間柄になったこともなければ、話したいとも思わなかった。
でも二人なら大丈夫な気がして。
岡田君がシップの入った風呂敷を持ち上げた。
｢有り難く貰うわ｣
｢でもそれは家にあったものだから、また私から何か御礼するからね｣
｢これで十分だよ。･･････どうしてもって言うならおーちゃんにしてやって？｣
｢それはもちろん･････｣
｢俺の分もおーちゃんに上乗せして返してやって。そもそも、俺もおーちゃんに礼を言わないといけない立場なんだよ｣
どういうことだろうって首を傾げたら、岡田君は打ち明け話をしてくれた。
･･････岡田君の手首の負傷は私が思うよりも複雑な背景があって、岡田君は部活に顔を出しづらい状況にあったという。そこへ智君が、勉強の面倒を見させるためだと顧問に言って、岡田君を抜けさせたそう。
｢俺の怪我見てると落ち込む奴がいてさ、でもそいつの大事な時期だったから邪魔したくなくて。だから合法的なサボりが出来て、凄く助かったんだよ｣
智君を見たら、素知らぬ顔をして窓の外を見ていた。今日の晩飯何かなーって顔をして。
･･････智君は多くを口にしないけど、ちゃんと考えてて、とても友達思いな人なんだって分かって心が暖かくなった。
智君に出会えて、知り合えて、凄く嬉しい。
私、この学校に転校してきて、凄く良かった。転校も悪くないって、初めて思った･･････。
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ao(プロフ) - あっちゃんさん» あっちゃん様、ご感想ありがとうございます。本当に見ているだけで、ほぅーっとなっちゃいます。口がポカーンと開いちゃって。美人さん過ぎます。あっちゃん様もご自愛なさってくださいね。頑張ります！ (2018年12月13日 9時) (
レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。いつもありがとうございます。ほんとに寒いですよね。成瀬期の彼はもう見ているだけで心も体も癒されます。なにかと世話しなくなる時期ですがお体を大切に、素敵なお話をお待ちしております。 (2018年12月12日 9時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月1日 16時
