12 勉強 ページ12
｢わかったわかった。俺はこの子に勉強教えればいいのね？おまえじゃなくて。･･････なんだよ、勉強教えにここへ来てくれなんて言うから変だと思ったんだよ。おまえ人から教わったりしないくせに。いっつも言うけど、説明を省くの悪い癖だぞ？｣
｢んで、引き受けてくれんの？｣
｢･･････状況がわからん｣
それはそうだ。
私は前に進み出た。･･････智君に任せていたら話が進まない気がして。
｢私、先週この学校に転校してきたんですけど、前の学校の推薦で来たのでここの学力に到底追いつけてなくて、この一ヶ月の成績次第で補習を受けることになってしまったんです。それを心配した智君が勉強を教えてあげようって思ってくれたみたいで。それで岡田君にお願いしてくれて･･････。だよね？智君｣
振り返ったら満足そうに頷いてくれたからほっとした。
でも岡田君が説明を欲しがったのは別のことだった。
｢それは説明されなくても何となくわかってた。それじゃなくて、俺が知りたいのは｣
言って、智君と私を交互に見て首を傾げた。
｢二人がどんな間柄かってことだよ。･･････おーちゃんが他人に肩入れすんのなんて滅多に見ないし、ましてや転校生だろ？ 10年一緒にいてもこんな扱い受けられないのに短期間でさぁ･･････。何か弱み握ってんの？｣
最後は私にむけて言われた言葉だった。
弱み？
考えたけど、弱みなんて握った覚えない。でも、確かにすごく親切だよね、智君って。それがみんなには発揮されていないっていうのなら、やっぱり理由はあるはずで･･････。
私が困惑していたら、らちがあかないと思ったのか、短くため息をつくと、引き受けるよって笑って言ってくれた。
智君はフワフワ笑ってるだけだったし、私も当てにならなさそうだったから、探るのは諦めたみたい。
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ao(プロフ) - あっちゃんさん» あっちゃん様、ご感想ありがとうございます。本当に見ているだけで、ほぅーっとなっちゃいます。口がポカーンと開いちゃって。美人さん過ぎます。あっちゃん様もご自愛なさってくださいね。頑張ります！ (2018年12月13日 9時) (
レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。いつもありがとうございます。ほんとに寒いですよね。成瀬期の彼はもう見ているだけで心も体も癒されます。なにかと世話しなくなる時期ですがお体を大切に、素敵なお話をお待ちしております。 (2018年12月12日 9時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月1日 16時
