2 勉強嫌い？ ページ2
男の子は私がその顔に見入っている間も、相変わらずフワフワと笑ってこっちを見ていた。
･･････どうしよう。これ、会話した方がいいのかな。この男の子完全に立ち止まっちゃってるし。
私が何か喋るのを待ってるっぽいんだけど。
学校、本当に行きたくないのかな？
私は迷って口を開いた。
真新しい制服の上着の裾をちょっと引っ張って直してから。
｢私、今日転校してきたんです｣
｢･････そなの？｣
｢･････ここの敷居が高くて校門を入れなかっただけで、学校が嫌いというわけじゃないんです。私、馬鹿だから、名門校と名のつくこの学校が苦手で･･･････。ここの学校･･････偏差値凄く高いですよね？｣
｢知らないけど？｣
きょとんとした顔を見て、あれ？って思った。もしかしてこの人同類なのかな。
･･････頭、悪かったりする？
｢勉強お嫌いですか？｣
するとその男の子は大きく頷いた。
｢勉強嫌いだわー。勉強なかったら喜んで通うんだけど｣
｢一緒です！｣
｢だよね!?｣
男の子と意気投合した私は、気がついたら校門をくぐっていた。
あれ？いつの間に!?
｢私、一年のAAっていうの。よろしくね？あ･･････何年生、ですか？｣
先輩だったら敬語使わなきゃってちょっとがっかりしながら言ったら、その子はフワフワでサラサラの長めの前髪を、男の子にしては細い、指一本で生え際をなぞるように払って、大野智ってぼそっと言った。でも私には名前しか聞こえなくって。
｢ごめん、智しか聞き取れなかった。もう一度苗字教えてくれる？｣
｢いいよ、智で。一年三組。･･････何組？｣
｢まだ知らないの｣
良かった！同じ学年だ！私ついてる！
智君と同じクラスだといいなぁって思いながら、綺麗な横顔を盗み見る。
高い綺麗な鼻筋だな･･････。でも目元は凄く優しい。
不思議な男の子。私が知っているどの男の子とも違う。
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ao(プロフ) - あっちゃんさん» あっちゃん様、ご感想ありがとうございます。本当に見ているだけで、ほぅーっとなっちゃいます。口がポカーンと開いちゃって。美人さん過ぎます。あっちゃん様もご自愛なさってくださいね。頑張ります！ (2018年12月13日 9時) (
レス) id: 1822afa89a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。いつもありがとうございます。ほんとに寒いですよね。成瀬期の彼はもう見ているだけで心も体も癒されます。なにかと世話しなくなる時期ですがお体を大切に、素敵なお話をお待ちしております。 (2018年12月12日 9時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2018年12月1日 16時
