39 ワイワイガヤガヤ ページ39
｢お、ようやくやられる気になったか｣
｢･････松本君はしないでしょ｣
｢･････なんでだよ｣
松本君の濃い顔が不満そうに私を睨む。
｢優しいから。･････ね？｣
綺麗な鼻筋だ。
なんだか触ってみたくなって、人差し指でつっとなぞったら、頭を抱えて座り込む松本君。
｢･････勝てねえ｣
｢はい！松潤ノックアウトー！次俺〜｣
元気に手を挙げる相葉君に、やりませんからって言ってテーブルに唐揚げの乗ったお皿を運ぶ。
そうしたら里穂ちゃんが固まってて。
｢･････Aちゃん、モテモテだね。私お邪魔だったんじゃあ･･････｣
｢里穂ちゃんいなかったら私も来てないよ｣
言って、妹によくする、頬撫で撫でをやったら里穂ちゃんの顔が真っ赤になった。それを見ていた向かいに座ってゲームしてた二宮君が嫌そうな顔してぼそっと言った。
｢男だけじゃなくって女も落とせるなんておまえ器用だね｣
刺のある言い方に驚いた。
二宮君らしくない。
じっと見てたらにやって笑って口元を歪めた。
｢なに潤君に顎捕まれてんのよ。言っとくけどベロチューしたの、俺の方が先だからね｣
｢松本君にはされてないから｣
けって嫌みったらしく鼻で笑われて溜息つく。
･･････面倒臭い人だ。
｢Aちゃん二宮君としたのっ！？｣
わたしたちの会話に驚いた里穂ちゃんがおっきい声で言うからすぐにみんなに伝わってしまう。
｢ごらぁ！A、いつの間にまたニノとやってんだよ！おい、寝室どこだ。来いA。ニノずっこいぞ！｣
松本君がキッチンから腕まくりしてやってくる。けど、ニヤニヤ笑ってるから絶対この状況を楽しんでる顔だ。
みんな、面白がってる。
･･･････帰りたくなってきた。もう帰ろうかな。智君来ないし。
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作者名：あお
| 作成日時：2018年3月19日 14時
