10話 ページ10
私は血の気が引いていき、いつの間にかこんな短期間に、喫茶店を経営することが私の心からの夢になっていることに気がついた。
でも、もう遅いかもしれなくて･････。
まだ五日だよ？たった五日なのに、もう借り手が決まるなんて。
私は社会の厳しさと自分の甘さに愕然とした。
『Aちゃん、Aちゃん？ 落ち着いて！』
はっとして電話を握り直す。
｢あ、あ、ごめん｣
『Aちゃん、今から翔君に電話しな。時間とか気にしなくていいから。翔君が寝る時間0時半だからまだ大丈夫』
そんなことどうして知ってるのって思いながら、電話を切って翔君に掛けたけど留守で、私は何故かまたおーちゃんに掛けてしまっていた。
｢おーちゃん！ 翔君出ないの･･････どうしよう｣
『じゃあ、今からここ来る？』
｢え？｣
『今のAちゃん、どうせ寝れなさそうだし。俺ここで待ってるから、タクシーでここまで来る？朝になったらすぐに電話すればいいし。翔君の会社こっから歩いていけるだろ？』
迷うことはなかった。
｢わかった｣
『親御さんに外でること話して来いよ。だめだって言われたらそっちにいて。な？』
｢わかった｣
『んじゃ待ってる。タクシーは外でて探すんじゃなくて、電話で家まで呼ぶんだぜ？』
｢わかった｣
『･･････ちゃんとわかってんの？』
｢わかった｣
『俺、そこまで迎えに行こうか？』
｢わかった｣
『ん、じゃあ待ってて。細かい住所メールして？』
｢わか･････った？ あ、いや、わかってない、じゃなくて、それは大丈夫！自分でちゃんと行けるから！｣
相当自分がてんぱっているのを感じて、自分の頬を自分で捻る。
こんなので経営者とか有り得ない。
私は強く首を横に振って冷静さを手繰り寄せた。
｢ありがとう｣
お礼を言って、電話を切った。
寝ていた家族に事情を話したら理解を示してくれて許可が出た。車で送って行こうというお父さんを断ってお店に急いだ。
今から頼りきっていたら、店の経営なんて出来ないからってお父さんに言ったけど、店についておーちゃんがそこいるのを見た途端、ほっとして、自分がおーちゃんに頼り切っていることに気付いた。
ダメダメ。ちゃんと一人で対処しなきゃ。
こんなのでこれからの船出、いったいどうやって乗り越えるの？
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ao(プロフ) - 765proharukavaiさん» 765proharukavai様はじめまして。コメントありがとうございます。ラブラブ具合はいかがでしょうか。お楽しみ頂けてたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - あいさん» あい様ありがとうございます！ぎこちなさが残る二人、うれしはずかしで、いい時期ですよね。慣れるとかなく、このままの二人でお送りできればなぁと思います。よろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちはー。ラブラブな二人、お楽しみいただけてますか？これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
765proharukavai(プロフ) - 初めてコメントをさせて頂いています。いつも楽しみにして読ませて頂いております。純粋でほのぼのとしたふたりの雰囲気が、なんだかほっこりとしてとっても和みます！これからのラブラブ具合が楽しみです!!次の更新を楽しみに待ってまーす。 (2018年9月5日 16時) (レス) id: 42941b0f76 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - お話も現実も台風一過で幸せ気分です。まだぎこちなさが残る微妙な距離感の二人が可愛らしいですねー☆ (2018年9月5日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年8月28日 15時
