7話 ページ40
｢松にぃ、早くね？｣
開口一番恨めしそうに言うおーちゃん。
私は恥ずかしさと可笑しさで小さく吹き出してしまった。
｢うるせぇ！ おまえこそ早く出てこいよ、中で何やってたんだよ。人畜無害な顔しやがって実は鬼畜ってことか。ハッ、この色男が！｣
｢鬼畜は松にぃじゃん｣
｢おまえは誰に大きくしてもらったのか忘れたわけじゃねぇだろうな。この俺がおまえになにもかもを教えてやったその恩、よもや忘れちゃいねぇわな。そんなことしやがったら二度とお天道様おがめなくさせてやるぞ？｣
｢全部悪いことばっかだし、たいしてでかくなってねぇよ｣
｢身体じゃねぇわ！心の問題だっつーの！･････俺仕事あるからもう帰るし、おまえ後頼んだからな。おまえの女、ちょっと出せ、挨拶すっから｣
｢いいよ、しなくて｣
｢おまえがここに逃げ込んだって言うことは俺が迷惑かけたっつーことだろうが。さっさと出せ｣
威勢の良い江戸っ子口調の、おーちゃんの従兄弟の松にぃ。
背が高くて体つきもしっかりしていて、表も裏も全部知り尽くしたような鋭い眼差しを持つ、かなりの色男だった。
タイプは違うけど、女性を引き付けるという意味では血の繋がりが窺い知れるイケメン同士。
私は身なりを整えて松にぃの前に出て行くと、深々と頭を下げた。
｢はじめまして。AAです。いつも智さんには大変お世話になっています。ご挨拶が遅れて申し訳ありません｣
松にぃにとって私は、おーちゃんの平素を引っ張り出す危険な輩認定されているはずだったから、なるべく丁寧に頭を下げた。
すると、松にぃは思っていたよりも全然明るい人で、すぐに笑顔を見せてくれてほっとした。
｢いいお嬢さんじゃねぇか。おまえにはもったいねぇな｣
でも照れ屋なところは一緒みたいで、すぐに私から視線を逸らしてしまった。
｢巻き込んじまって悪かったな。これからも智のことよろしくな。俺はあんまあんたと仲良くできねぇけど、困ったことあったらいつでも連絡してくれ｣
そう言って、ポケットから名刺を取りだそうとする松にぃだったけど、おーちゃんが止めた。
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ao(プロフ) - 765proharukavaiさん» 765proharukavai様はじめまして。コメントありがとうございます。ラブラブ具合はいかがでしょうか。お楽しみ頂けてたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - あいさん» あい様ありがとうございます！ぎこちなさが残る二人、うれしはずかしで、いい時期ですよね。慣れるとかなく、このままの二人でお送りできればなぁと思います。よろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちはー。ラブラブな二人、お楽しみいただけてますか？これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
765proharukavai(プロフ) - 初めてコメントをさせて頂いています。いつも楽しみにして読ませて頂いております。純粋でほのぼのとしたふたりの雰囲気が、なんだかほっこりとしてとっても和みます！これからのラブラブ具合が楽しみです!!次の更新を楽しみに待ってまーす。 (2018年9月5日 16時) (レス) id: 42941b0f76 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - お話も現実も台風一過で幸せ気分です。まだぎこちなさが残る微妙な距離感の二人が可愛らしいですねー☆ (2018年9月5日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年8月28日 15時
