28 奥さん ページ28
｢でもさー、俺ちょっと不満なんだけど｣
三人でビルに入ったら、相葉さんが頬を膨らませて言った。
｢さっきの、翔ちゃんに駆け寄ったAちゃん、なんか奥さんみたいだった。帰宅した旦那様を迎える奥さん。今日だけじゃないよね、事務所で翔ちゃんのこと世話する姿って、いっつも奥さんみたいでさ、俺羨ましいんですけど｣
｢え･･････。そうですか？みなさん同じようにしてるつもりなんですけど･････｣
私が首を傾げながら言ったら櫻井さんが舌打ちした。
｢あのねー、それは言わない約束よ？言ったら意識して次からやらなくなっちゃうでしょ？｣
｢なんだよ、翔ちゃんも感じてて、甘んじて受けてたって言うのかよー！ずっこいー｣
私はエレベーターのボタンを押してから首を捻った。
手には櫻井さんのジャケットがある。
･････多分、櫻井さんは他のみんなに比べて、家庭的なことに疎いイメージがある、そのせいかも。他のみんなは、自分のことは何でも自分でするし、上手に出来る。櫻井さんは仕事面では抜きん出てるんだけどね。
机の雑な感じも私にそう思わせてる一因だと思う。
･･････母性本能？
｢いい奥さんになりそうだよね｣
エレベーターに乗りながら振り仰いだら、相葉さんの視線から、それが私に向けられて言った言葉だと分かって、苦笑した。
ボタンを押す。
｢その評価は嬉しいんですけど、残念ながら人にはいろんな面がありますから･･････｣
家事能力に合格点を貰っても喜べない。私の、気に入ったものにのめり込むという欠点を受け入れられる人は少ない気がするから。きっとがっかりするに違いない。
｢影の面があるわけ？｣
櫻井さんが驚いた顔で瞬きしてる。
｢今の彼氏はそれを受け入れてるわけでしょ？｣
｢･･････まぁ、はい｣
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ao(プロフ) - ねこっぱちさん» ねこっぱち様。レス遅くなってしまいました。失礼しました。コメントありがとうございます。今も読んで下さってますでしょうか。社長編起きに召しました？私もここの事務員なりたいです！これからもよろしくお願いいたします。 (2018年8月2日 15時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ねこっぱち(プロフ) - お気に入り1番目Σ(ﾟ艸ﾟ〃)思わずコメントしてしまいました！いつも楽しく読ませて頂いてます。この代理店事務員もう1人雇ってくれないかしら〜♪ (2018年7月13日 14時) (レス) id: 8896252b64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年7月11日 5時
