恋9 ページ37
｢でも、出来ないから。人間だから、生活しないといけないし。だから後はもう、この想いを楽しむしかないんだよね。切ないのも苦しいのも、浮かれちゃうのも恋してるからしょうがないって、好きって気持ちを楽しむのが一番いいと思う。いつか、治まる時が来るから｣
黙っていた智だったけど、くすって笑うと私を窺い見て言った。
｢おいら恋してんの？｣
｢あ！ち、違った!?｣
勘違いだったかって自意識過剰具合に羞恥が足元からはい上がって来た。
でも逃げ出すのをやめさせたのは、智が照れ臭そうに笑って｢そうかも｣って言ってくれたから。
｢A、それ実体験？｣
｢･･････そう、かな。でも今の恋はこれまでと比べものにならないメガトン級だからなぁ。私の方はいつ治まるのかわかんないや｣
｢･･････じゃあさ、もっとしてもいいってこと？｣
言葉の温度で、智の言っていることが分かる。
恥ずかしくてくすぐったいけど小さく頷いたら、智ってば自分で聞いたくせに驚いてた。
｢なんだ･････。ばからし｣
言ったら、私を引き寄せて抱きしめた。
そのまま首筋を唇で辿って、耳を食べられる。
私はゾクゾクとした快感に背筋を震わせた。でもそんなのお構いなしに耳の中に舌を差し入れ、煽情的な手つきでお尻を撫で上げて容赦なく私に火を付ける。
｢昔の恋の話なんか聞きたくねえよ｣
｢うん、ごめん･････｣
忙しなく身体をまさぐる智。私の官能の針はあっと言う間に智へ傾いた。衣擦れの音さえいやらしく響いてきて、熱い吐息が漏れた。私を意のままに簡単に操ってくる智の手管。凄く素敵なのに、そこに見え隠れする智の過去の経験値に恋心が焦れて、やっぱり楽しむのは難しいのかもってちょっと落ち込んだ。
｢わかった。楽しむことにする。いつか治まってくれんなら、それまで楽しむから、飽きずに付き合って？｣
｢うん｣
｢ずっと繋がってていいんでしょ？｣
｢うん｣
｢早く言って。･･････我慢して損した｣
我慢してたの？
｢･･････もしかして、留守の夜って意図的だったりした？｣
｢全部じゃないけど･････まぁ。だって中坊みたいでやだったから。でも、いいって言うなら好きにする｣
私を強くソファに押し倒した智の情熱が嬉しくて身震いした。
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ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様、最後のおまけ更新しましたよ。喜んでいただけたら嬉しいな。無事完結しました。本当にありがとうございました。 (2018年7月3日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 小春柴犬さん» 小春柴犬様。最後のおまけを更新しました。これまでコメントをたくさん下さって、本当に嬉しかったです。元気いっぱい貰いました。ありがとうございました！ (2018年7月3日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
小春柴犬(プロフ) - あおさんこんにちは!おまけ追加ありがとうございます!フェロモンムンムンな2人の同棲生活覗けて嬉しいです(*´艸｀*)豚汁作って貰えて羨ましいです（笑）少し久々に来たらおまけ増えててもう興奮しちゃいました! (2018年6月29日 11時) (レス) id: d59263fbc6 (このIDを非表示/違反報告)
ひつじー(プロフ) - おまけの追加！！わ〜ありがとうございます(*ﾉωﾉ)ｷｬ何度でも大歓迎です。幸せ分けてもらってまーす！嬉しい！！ (2018年6月28日 10時) (レス) id: 74e877f3a6 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様、嬉しいコメント、本当にありがとうございます。嬉しくって載せようか迷ってたお話、さっきアップさせちゃいました（笑）。喜んでいただけたら幸いです。ありがとうございました。 (2018年6月28日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年5月25日 14時
