180_ 気持ちの在り処 ページ1
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「A〜、A?」
目の前にピンク色のプラスチックのスプーンがゆらゆらしていて、我に帰る。
「あ、ごめん、何やっけ」
「…もう。なんかここ最近のAずっとおかしい」
「…え?そんなことないで?」
「いや、俺もそう思う」
神ちゃんと日和ちゃんが私を心配そうに見つめている。
すっかり肌寒くなった十一月。
平日夕方のアイスクリーム店はがらがらだった。
望くんも、「やっぱり何かあったん?」と、
アイスを食べる手を止めてこちらを見ていた。
望くんに何かあったと聞かれるのは、
ここ最近で何回目だろうと思った。
何度聞かれたって言えるわけがないから、
私はただ笑って否定するだけ。
ただでさえ、望くんとこれからどうすればいいのか頭を悩ませていたのに。
計ったようなタイミングで私の心を揺さぶる流星のせいで、
私の頭は思考停止していた。
胸だけはずっと、激しく揺れ動いていて、毎日痛かった。
望くんには特に、どんな顔をしていればいいのか分からなかった。
何処までも中途半端で狡い自分。
ずっとゆらゆらと今いる場所に留まっている。
アイスをほとんど食べ終わっても、
窓際の席でお喋りをしたままだらだらしている私たち。
「えー、望もう食べ終わっちゃったん?!」
「え、うん。結構前に」
「うわ、二個目のやつ一口貰おうと思ってたのに〜タイミング逃したんやけど!」
「知らんわそんなん」
日和ちゃんと望くんが言い合いをしているのを笑いながら、
私はずっと、あの字を、あの文を思い出していた。
忘れかけていたはずの流星の声。
それなのに、字と文を見ただけで、簡単に再生される。
ずっと私の頭の中で、響いている。
流星は、私のことが好きだと言い切った。
それを見た時嬉しくて、それでもどうして今更って。
でも、やっぱり、嬉しかった。
私の気持ちは、何処にあるの。
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しょーゆ(プロフ) - みなみさん» かしこまりました! (6月22日 17時) (レス) id: 474224f74f (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - しょーゆさん» 新作ではありませんが、前に作って更新停止していたお話を今二つ連載中ですのでもしよかったら覗いてみてください!もちろん大歓迎です!ありがとうございます! (6月22日 11時) (レス) id: b2af61b783 (このIDを非表示/違反報告)
しょーゆ(プロフ) - みなみさん» 次回作も首を長くして待ってます!お気に入り作者さんに登録してもよいですか? (6月22日 11時) (レス) id: 474224f74f (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - しょーゆさん» コメントありがとうございます!私の作品で泣いていただけるなんて、こんなに嬉しいことはないです。こちらこそありがとうございます☺︎ (6月22日 9時) (レス) id: b2af61b783 (このIDを非表示/違反報告)
しょーゆ(プロフ) - 久しぶりに大号泣しました。感動作をありがとうございます‼︎ (6月22日 2時) (レス) @page45 id: 474224f74f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みなみ | 作成日時:2023年5月30日 19時