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窓の外の夕暮れが、気が付くと闇を連れてきていて、
私ははっとした。



「あ、望くん…私、そろそろ行かなあかんくて」

「え、もう…?」

「うん…あの、」




「今日、四月一日やもんな」

伏し目がちな望くんが呟いて、私は無言で頷いた。






そのあと、数秒間の沈黙が流れた。

「私、そろそろ行かないと…」

その沈黙に耐えられなくて、椅子から立ち上がると、
思い切り腕を掴まれる。




「Aっ、」

「…どうしたん?」

「…絶対、行かなあかんの?」

「え?」







「行かんといて、行かんで欲しい」







私の腕を掴む力が強くなる。

望くんの目を見られず、私は黙って掴まれた腕を見ていた。







今日一日ずっと、行くか迷っていた。

それでも結局私は、もし何も無ければ行ったと思う。

流星を信じる気持ちが消えたわけじゃない。



私に、流星との一年に一回の約束を破る勇気なんてないのだ。






それでも、急いで向かわないともう間に合わないのに、
今、掴まれた腕を振り解けない。


潤んだ望くんの瞳が、
まだ私をじっと見ているのが、顔を上げなくても分かる。







私が辛い時に隣に居てくれたのは望くん。

私が涙を流す理由は、あの日以来ずっと流星だった。







今、望くんが辛いなら、今までで一番辛いなら、
私が隣に居るべきは、きっと決まっている。








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みなみ(プロフ) - てたたけさん» コメントありがとうございます☺︎そのお言葉がすごく励みになります!まだ長くなりそうですが、なるべく毎日更新で頑張るのでこれからも応援よろしくお願いします! (5月22日 10時) (レス) id: b2af61b783 (このIDを非表示/違反報告)
てたたけ(プロフ) - コメント失礼します!いつも続きが気になって楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (5月21日 21時) (レス) id: d26d38b11f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなみ | 作成日時:2023年5月16日 15時

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