未来に向けて ページ50
変わってない、やっぱり彼には昔から何一つ敵わない、口でも体力でも、昔よりは体格差も近付きはしたが、やはり平均身長より遥かに堅いの良い彼には今でも太刀打ちできる気はしないので、悔しげに睨みつけたAの額をパチンと軽く弾いた赤井は、溜息交じりに苦笑いを浮かべていた
『悔しがるな、お前の実力は認めているからこそ組織へ戻る事を認めたんだ。』
『えっ、なら私に実力がなければ…』
『縛り付けてでも行かせん。』
『こ、怖い事言わないで』
『冗談はさて置き、一つだけ渡して置きたいものがある。』
冗談には聞こえなかったと冷や汗を浮かべつつ、渡された一枚の写真に目を見開く
それは、ママとパパに抱かれ、懐かしいアメリカの我が家で笑う、幼き日の自分の家族写真だった。
『火災により全て消失してしまったが、それだけが後日発見された。お前の父が職場のロッカーに貼り付けいつも眺めていたそうだ。』
『お父さんが…。そっか、お父さんらしいな…。』
写真の中で笑う三人の姿に、笑みを浮かべる。
過去を取り戻す事は出来ない、けれど未来は変える事が出来る。大好きな人達を、もう二度と手放したりしない。
Aが決意を胸に、写真をポケットへしまうと赤井の視線が胸元に注がれている事に気付き、視線の先を辿るとそれはネックレスであった
『…捨てて、いなかったんだな。』
『私の宝物だもの、秀一さんとの唯一の繋がりだしね。』
『繋がりならここにある』
そう言いながら胸元を指した赤井に小首を傾げると、口角を釣り上げ不敵な笑みを浮かべた赤井と目が合う
『心が通じていれば、繋がりが途絶える事は決してない。俺は必ずお前を守る、だから無茶だけはするな。』
『……うん、約束する。』
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第3章 完結
この後は番外編に入らせて頂きます。
赤井との幼き日の出会いや、バーボンや怪盗キッドとの過去編、ジンとのお話などなど、過去編を中心に番外編を書きつつ、本編も書いていけたらと思います。
更新はゆっくりとなり申し訳ございませんが、今後ともどうぞよろしくお願い致します。
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琴美と蒼(プロフ) - みぃちゃん,mさん» とても嬉しいコメントありがとうございます(^_^)番外編も今後書かせて頂きます♪ほのぼの系も好きなので、赤井さんとの馴れ初めも書かせて頂けたらと思います、厳しい評価も頂いておりますので、少し更新を見直しますが、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。 (2018年1月10日 23時) (レス) id: d4f003a9c9 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,m - 続編おめでとうございます!!今日から見始め、私の大好きなキャラ視点が多く、とても嬉しいです!もし番外編を書く機会があれば、赤井さんと夢主ちゃんが初めて会ったお話、2人のほのぼの等を書いてくれませんか?出来れば赤井さん視点で!これからも応援してます!! (2018年1月10日 22時) (レス) id: 04aa308079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琴美と蒼 | 作成日時:2018年1月10日 5時