[名探偵コナン]知られざる素顔2

対極的な二人からのメール ページ29

本当に、どうしてこうも優しいのだろう。
コナンや、博士、哀の為にも一日も早く解毒薬を手にいれなくてはいけない。
今迄は、ジンを倒す事だけに力を費やしていた気持ちを引き締めるには充分だ。


『もっと頑張らないとね』
『否お前は頑張りすぎるな、限度をしらねぇから怖いって』
『コナン君にだけは言われたくないな』
『確かにのぉ』
『博士はどっちの味方だよ！？』
『コナン君、博士ありがとう。今回、二人がいなかったら哀ちゃんを助けることは出来なかった。』
『約束したからな、灰原は任せとけ。』
『うん』


笑みを浮かべて頷いたAを見て、コナンは何処かホッとしたように笑っていた。
何だかんだとお昼を過ぎてしまったが、帰ろうかとサイレントにしていたスマホを確認すると、二人の人物からメールが届いていた。
一人は降谷で、帰る前に連絡をくれたら迎えに行くとの内容。


『過保護か‥』


そしてもう一人は‥ベルモット
彼女からのメールにしてはドライ過ぎて苦笑いが浮かぶ。


“明日、ホテル杯戸プライド 3020号室 19時”


本当にベルモットからなのかと思うほどにシンプルで眉を寄せながらも昨日の今日なので、本人なのだろうとメールを消去し、降谷の家に向かいながら今から帰るとメールを打ったのだが、数秒後着信が入った。


『電話って、今メールしたのに』
『迎えに行くとメールしただろ、歩けるのか？』
『病室で少し仮眠をとったから大丈夫、そもそも一日徹夜なんて任務中はざらでしょ？』
『だがまだ未成年』
『もう子供じゃないよ』
『‥分かった、なら気を付けて帰ってくるんだぞ、待ってるよ。』
『うん、ありがとう』


静かに切れたスマホに向かい笑ってしまう、過保護の母にしか見えない降谷だが、こうして心配をしてくれる人がいる事に心が暖かくなる。

無事で良かった→←帰る場所はここにある

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