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02...飛翔 ページ4

事態を飲み込めない様子の4人。


「い、意味わかんねえよ……一体……」


んん。そりゃそうか。


「とりあえずさ、こんな森の中で立ち話もなんだし、外に出ない?」
「外に?」


うん、と頷き城下町の方角を指差す。



「ほら、こっちに行けば森を抜ける」



それと同時に僕はぬるりとした悪寒を感じた。
島の外の近海。大きな何かが蠢く音だ。



「それに、ここじゃ何かと危ないしさ……」



そう言うのとほぼ同時に、大きな影が木漏れ日を塞ぐ。


「ほら、」


そこでようやく彼らも異変に気づいたらしい。




「んなっ………何だ、あれは……!?」
「アバレウツボ」



馬鹿でかいウミヘビ。
とぐろを巻くそれは、島を舐めるように見下ろし、僕と目があった。
瞳孔を見開き、鋭利な牙を剥く。



「ちょっとじっとしててね」



そう言うと僕は地面を蹴り、飛び上がった。
下を見下ろせば、四人は呆然と僕を見上げている。



あの調子なら大丈夫、かな。





「……おりゃあぁっ!!」



両腕を勢いよく振り上げ、ウツボを海から引きずりだした。
まるで龍のようなその巨体が、青い空に浮かぶ。


僕は帯びていた刀を抜き、空中でもう一度地面を蹴り(・・)、奴に飛びかかる。



まずは首、それから内臓を綺麗に分けて、皮を剥いで骨をとって、と。


「ぃよっと……一丁上がりぃ」



置く皿がなかったので、取り敢えず浮かしておく。
僕は血払いをして刀を収め、彼らの元へ戻った。



「さあ行こうか。手土産もできたことだし……あ、名前を訊くの忘れてたね。僕はA。君たちは?」

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設定タグ:マギ , ハイキュー , 青葉城西   
作品ジャンル:ファンタジー
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てん太(プロフ) - 兎亜さん» 二章も始まったのでよければ読んでください! (2014年9月28日 11時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» うっはぁ同志様ですね() (2014年9月28日 11時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うおおおわかりますわかりますよ!それイメージして書きましたうへへ (2014年9月28日 10時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» 岩ちゃんはきっとゾーン使える(わかんなかったらすみません) (2014年9月28日 10時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うぇーいありがとうごぜえます!!目が……目がイってる……ガクブル (2014年9月28日 9時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てん太 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年9月19日 2時

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