20...雷剣 ページ23
3組の師匠と弟子との会話の同時刻のこと。
俺はシンドバッドさんに呼ばれ、王の執務室に入った。
｢失礼します｣
｢やあ、トオル｣
そこにはAもいた。なにやら険しい顔である。
この前の酒の醜態からは想像もできない顔。
シンドバッドさんは立ち上がり、俺の方へ来た。
｢ふむ、ふむふむ……｣
俺の体をじろじろ眺め回し、最後に満足気に頷く。
｢あの、一体……｣
｢君に渡したいものがあるんだ｣
そう言ってシンドバッドさんは、自分の腰に下げている剣を俺に差し出した。
｢餞別だ。受け取ってくれるか？｣
見ただけで分かる精巧な作りの立派な剣。
これは、おそらくジャーファルさんが言っていた……
｢でもこれ、シンドバッドさんの金属器じゃ……｣
第一迷宮バアルの宿った神剣、大戦争に終止符を打った、英雄の剣のはず。
｢それは、かつての話だよ｣
シンドバッドさんはすこし寂しそうに笑った。
｢今、ここにバアルはいない。奥の封印の間で眠っている。強大すぎる力は、今この俺には必要ないからね……でも、君には必要なはずだ。これからの旅は過酷なものになるに違いない。この剣にバアルはいないが、奴の力の名残は残っている。君の役に立つはずだ｣
恐る恐る剣に触れると、微かな電流が指に走った。
｢…………｣
ごくり、と唾を飲む。触るだけで剣に眠る力を感じる。
持ってみると思っていたよりずっと軽く、握る柄もしっくり手に馴染んだ。
｢す、すごい……！｣
｢ジャーファルに
ああ、あの精神系の修行か。
｢それと、突然だがお前たちの出発が決まった。明後日の朝、バルバットへ向かう貿易便に乗ってもらう｣
｢……！｣
｢他の3人も出立の準備をしてるはずだ。お前もしてくるといい｣
｢は、はい！｣
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てん太(プロフ) - 兎亜さん» 二章も始まったのでよければ読んでください！ (2014年9月28日 11時) (
レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» うっはぁ同志様ですね() (2014年9月28日 11時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うおおおわかりますわかりますよ！それイメージして書きましたうへへ (2014年9月28日 10時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» 岩ちゃんはきっとゾーン使える(わかんなかったらすみません) (2014年9月28日 10時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うぇーいありがとうごぜえます！！目が……目がイってる……ｶﾞｸﾌﾞﾙ (2014年9月28日 9時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
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