12...歓迎 ページ14
あくびをしながら出て行くAと同時に、女中のような人が部屋に入ってきた。
王が謁見を求めている、さっきの部屋で待っているとのことだった。
道はちゃんと覚えていたので、Aがいなくても辿り着けた。扉を開けると、王に加え8人の人々――なんとトカゲ男もいる――が俺達を待っていた。
「おう、来たか」
王様は椅子から立ち上がると、歓迎するように両手を広げた。
紫がかった長い黒髪の、三十代前半の男。王様と名乗るには若いイメージがある。
「トオルにハジメ。アキラ、ユウタロウ……改めて、ようこそシンドリアへ!」
王の周りの8人はAの言っていた八人将とやらだろうか。彼らを端から紹介し、最後に自分はシンドバッドだと名乗った。
「さて、俺達で君達の指南役を相談していたんだがな……Aはどこ行った?」
「あ、休ませてもらうと言って、どこかへ行きました」
そう言うと、シンドバッドさんは困ったように眉尻を下げた。
「ったく……相変わらずの自由奔放だな……。まあいい、アイツ抜きで話を進めるか」
シンドバッドさんか合図すると、8人のうち4人が一歩前に進み出た。
はじめに出会ったジャーファルさん。
赤髪の大男のマスルールさん。
胸元に目が行ってしまうヤムライハさん。
それと白髪色黒の見た目ちゃらそうなタレ目のシャルルカンさん。
「トオルにはジャーファル、ハジメはマスルール、アキラはヤムライハ、そしてユウタロウにはシャルルカンが個別に指導する。それぞれの適正を見ての判断だか、異論があれば変更もする」
「よろしくお願いしますね」
ジャーファルさんが俺に丁寧に礼をする。
「あ、こちらこそ……!」
ふふっ、と優しく笑うジャーファルさん。優しそうな人だなあとこっちもほんわかする。
他の三組もそれぞれ挨拶を済ます。
それを確認して満足気に頷き、シンドバッドさんは再び口を開いた。
「訓練は早速明日から始めようと思う。体調は大丈夫だな?」
こくん、と頷く俺達4人。
「よし!さすが若者!それじゃあ今日はゆっくり休んで明日に備えてくれと言いたい所だが……今日は宴だからな!楽しむとしよう!」
.
30人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» 二章も始まったのでよければ読んでください! (2014年9月28日 11時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» うっはぁ同志様ですね() (2014年9月28日 11時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うおおおわかりますわかりますよ!それイメージして書きましたうへへ (2014年9月28日 10時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - てん太さん» 岩ちゃんはきっとゾーン使える(わかんなかったらすみません) (2014年9月28日 10時) (レス) id: 930da2fbf6 (このIDを非表示/違反報告)
てん太(プロフ) - 兎亜さん» うぇーいありがとうごぜえます!!目が……目がイってる……ガクブル (2014年9月28日 9時) (レス) id: 99cf43b891 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ