もう二度と離さない

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A「翔・・・」

翔は離さないように苦しいくらいに抱きしめる。

A「HIROさん、皆は私を受け入れてくれるでしょうか。」

HIRO「劇団はAが居なくなって楽屋に居るときはずっと暗かった。
　 楽屋にAと撮った写真とか飾って。皆、Aが帰ってくるのを待ってた。」

翔「A、あの時、言えなかったこと言っていいか？」

A「ここで？HIROさんいるよ？」

翔「いいんだ。HIROさんは知ってるから。」

A「なに？」

翔「俺と結婚してください。」

A「私なんかでいいの？」

翔「俺はAじゃなきゃダメなんだ。」

A「はい。宜しくお願いします。」

翔「幸せになろうな。」

HIRO「お前ら入ってきたらどうだ？」

A・翔「え？」

ガチャ

劇団「すみません。」

伸之「莉奈ちゃんが泣いたんで。」

莉奈「マァマ〜(泣)」

A「おいで。」

翔「俺が抱っこする。おいで？」

莉奈「おにいちゃん(泣)」

A「莉奈？お兄ちゃんじゃなくてパパだよ？」

莉奈「パパ？」

翔「そうだよ。パパだよ？」

莉奈「うぇ〜ん。パパぁ〜。」

HIRO「よっぽどパパに会いたかったんだな。」

啓太「えっ？莉奈ちゃんのパパって翔？」

A「うん。」

伸之「やっぱりか。」

啓太「ノブ、やっぱりって？」

伸之「さっき楽屋で俺らが呼んでも来なかったのに翔君が呼んだら躊躇なく行ったでしょ？
　 だからさ、もしかしてって思って。」

A「そっか。」

HIRO「今日はこのまま帰っていいぞ。」

翔「でも、打ち合わせが。」

HIRO「莉奈ちゃんも離れなさそうだし。それにせっかく会えたのに引き離すのもかわいそうだろ。」

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