もう二度と離さない (ページ25)

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A「はい。
　 1年半前、翔さんと別れた時、私は既にこの子を身籠っていました。
　社長のHIROさんはマスコミに公表して翔さんと結婚したらいいと言ってくれましたが
　翔さんは俳優として活躍してましたし
　結婚して子供が産まれて活動の幅を狭間せたくなかったんです。
　だから私は翔さんには黙ってHIROさんには全て話をして辞表を出しLDHを辞めました。
　 HIROさんは最後まで引き留めてくれましたが私の答えは変わらなかったんです。
　だったらとHIROさんはLDHを辞めてからの住まいやこの子を出産をする病院まで
　手配してくれました。
　そのおかげで難産ではありましたが私たちの娘が無事に産まれました。
　退院した後、この子を連れて公園に行くと親子連れで来てたりして何度も翔さんの
　もとに帰りたいと思いました。でもなかなか帰れずにいました。
　毎晩泣いたりしてたらHIROさんから電話があり、帰ってこいと言われました。
　迷いましたが一目でもこの子に父親の姿を見せてやりたいと思い事務所に行きました。
　そこで翔さんと会い、よりを戻す事になったんです。」

翔母「Aさん、この子の名前は？」

A「別れる前、翔さんと話しているとき
　 ”将来子供が出来たら女の子だったら莉奈、男の子だったら誠にしたいね”って話してました。
　産まれた子は女の子だったので”莉奈”と名付けました。」

翔母「莉奈ちゃん。可愛い子ね。」

A「再会する前はママっ子だったのにこの3日でパパっ子になりました。」

翔「今日、帰ってきたのは親父とお袋に報告があるからなんだ。」

翔父「結婚しろ。」

翔「え？」

翔父「Aさんは1人で莉奈ちゃんを産んでここまで育ててきたんだ。
　これからは父親が必要になるんだ。
　責任を取るわけではないが絶対に一緒になってこれからはAさんと莉奈ちゃんの側にいてやれ。」

翔「ありがとう。」

A「こんな私でいいんですか？」

翔母「当たり前じゃないの。」

翔父「反対する理由がないよ。」